アゴ骨削り、オトガイ神経孔より後ろも削るVライン形成の功罪

あご削り残し先日、初診でお会いした人から、「口腔外科で顎を短くしてもらったんですけど形が悪すぎるんです。と言って相談を受けました。過去に同様な人と多数お会いしていますので、平均的な顔貌のイラストを描いてみました。
フェイスラインに着目すれば、下膨れの輪郭は、一見すると脂肪とかタルミにも見えるのですが、触ってみれば硬いので骨と分かります。
担当の先生は何と言っているのか尋ねますと、「そこから奥は骨の中に神経が通っているから削れない。削ると神経麻痺を起すことが多いから、やれない。」そういう返事をされた人は多い様です。
神経とは知覚神経で運動神経ではありません。解剖の図で下顎骨の中を走る黄色いのが神経で、小臼歯レベルで骨の中から外に出ます。
これを切断してしますと下唇~顎にかけての感覚が失われます。
患者さんの中には運動神経である顔面神経でないから「神経を切っても良いから骨を削って下さい。」という人がいます。本人が良いというからと平気で神経を切断する医師はいないと思いますが、神経スレスレまで削ってみるという発想は出ます。
顎の骨 ただ手術は狙った通りにピタッと行くとは限らず、スレスレとかギリギリを狙おうとした際は、神経が全く無傷とは行き難いです。
しかし患者さんから「それでやって下さい。少しくらい麻痺が残っても綺麗な輪郭になりたいです。」と言われることは本当に多いです。
手術で骨の中の神経を損傷しなくても、オトガイ神経が骨から出てくる部分は展開し、術中に神経が牽引されてしまいますから、知覚に関して後々は治るにしても一時的な麻痺必発なのが Vライン形成の術後と思って下さい。

下記の人はオトガイ神経孔より後ろの下顎骨下縁の骨を下歯槽神経管スレスレまで削っています。総じて良好な結果を出せています。
(画像クリックで拡大出来ます)
あご削り