2つの美容外科学会の統一 ⑤(美容外科は形成外科の一分野とは)

同名の学会が2つあるなどという馬鹿げた状況を無くす意味で、2つの日本美容外科学会の統一には両学会員とも総論としては賛成の人が多いと思います。しかし各論として、大森系としては“形成外科学会専門医”という前提を外すことは出来ないと断言できます。形成外科の今後の発展の為には美容外科を取り込んでおく必要があります。もっと言えば美容外科は形成外科医がやるものなのだという流れにして行かないと形成外科の未来は行き詰まる運命にあると言えます。
他科と異なり担当臓器を持たない手技に特化した形成外科は、他科のドクターが綺麗に仕上げるレベルより明らかに高いレベルの結果を出さなければ存在意義は在りません。しかし形成外科医全員がそこまでハイレベルには達し得ないし、元々一般医療では莫大な数の形成外科医自体が不要なのです
しかし医局員は数、数は力です。形成外科に新入医局員が入って来るのは喜びであり断るなんて在り得ません。そしていずれ彼らに仕事を与え、病院の中においては形成外科が他科に遜色ないの売上を上げる必要があります。『美容外科は形成外科の一分野』とは手技とは別に、こういう功利的な事でもあるのです。