デブリドマン、言うは易し極めるのは難しい。

感染・壊死創の切除(整形外傷セミナー:続き)デブリドマンとは主に創の異物除去、感染・壊死組織を切除することですが、これは整形外科・形成外科の臨床で何となくならやれるけど極めるのは難しいと手技と言えます。組織切除に関し、どの時点でどこまで切除するかの見極めが難しいのです。
組織が壊死して黒っぽくなったり、滲軟で黄白色で生きている時のピンク色とは異なる状態になったら、切除の対象ではありますが、受傷後1週間の時、何とか生きていると見た組織が後で壊死して行く事があり、また滲軟で黄白色化した際、目を凝らしてみると細い血管を認める事もあります。この場合、見た目にまだ血管内では血流が途絶したように見えないケースがありますが、多くはその血管もいずれダメになり、結局その組織全体が壊死したのを認めデブリしたことが私が整形外科・外傷治療医として臨床上多く経験してきたことでした。(続く)