エラ削りの術前術後の症例写真

 美容外科手術では顔面の骨切り・骨削りが一番大変な部類と言えます。目の二重や隆鼻手術より色々と負担が大きいのです。対象はアゴ削り・エラ削り・頬骨削り・鼻骨骨切りとなります。さて、エラの場合は患者さんが思う様なカド(角)の部分だけを落とせば良いという発想は若い女性には適さず、角だけでなくアゴとエラの中間を超え、アゴに近いところまで削って行って正面顔を小さく見せて顔下3分の1を華奢に見せる事が正しいエラ削りの仕方です。角の落とし方は落としすぎず角の位置が上に来るように少々残した方が自然な美しさが出ます。
さて顔の下3分の1での横幅を決めるのはエラの角より少し前の方であるため、この部位の下顎骨の隆起を削って骨髄が見えるところまで削ってそれを前方のオトガイ神経孔の近くまで行うことが肝要です。神経のギリギリ近くまで骨に削りを入れるので術中に神経に牽引ストレスを生じ、術後一過性の麻痺が生じるものです。麻痺といっても知覚麻痺ですから感覚が鈍いだけで口の動きは総じて正常なので喋る・話す・食べるに特に支障はありません。
術後は当院ではドレーンを留置・圧迫、朝まで入院としますが、翌日だからと凄く腫れる訳ではありません。帰宅後もバンテージで圧迫を続けて行くうちに、次第に患部は引き締まってきて、3ヶ月をすぎればエラ張りの顔の時とは異なるスッキリした笑顔を見せられるものです。