Archive for 8月 2010

創傷に消毒液を絶対に使用しない(夏井睦先生)VS使用して構わない(中西秀樹先生)

夏井睦VS中西秀樹 向かって左のメガネをかけた人が近年、「創傷に消毒液を絶対に使用しない」ことで有名になった夏井睦先生で、それに対して「使用して構わない」と発言している向かって右が徳大形成の教授の中西秀樹先生です。
 この対立する考えでは私は夏井先生の方を支持しています。これは私が医師1年目、久留米大病院の整形外科の研修医だった頃に発しています。ある日、形成外科の回診に同行させてもらったら、回診車に生理食塩水を浸した「湿綿」が容器に入れてあり、「傷は消毒してはいけないんです。」と言われ妙に感動しました。
それ以降、傷に菌がついていても大量の水で洗浄、もしくは長時間の生理食塩水で還流で治すのを常としました。傷に付いている菌を消毒液で殺菌するのは一見良いように思えても、同時に薬品火傷として組織が死に創傷治癒が遅れるばかりか、消毒液が抜けた後、死んだ組織に細菌が繁殖し易くなり逆効果であるからです。
昨年の救急医学会の専門医更新のためのセミナーの中にもありました。米国の格言「眼に入れてはいけないものを創に使用してはならない。」

口腔外科と形成外科と…

口腔外科と形成外科 一昨日に中学の時の同窓会があり、当時親しかった友人が、大学医学部附属病院の口腔外科講座の主任教授になっていたので、祝辞を述べると伴にあれこれ話をしました。彼は唇列に関心が深く、「外鼻の形態異常も治している。耳から軟骨取ってるんだ。フラップの動かし方は慶応の教授だった中島龍夫先生のペーパー(論文)など参考にしてる。」等言われるので、『口腔外科は口の中だけに捉われないんだ。』と思いました。しかしこれは同時に『攻め込まれてるよ、形成外科!』と私に思わせました。既に口腔外科で頬骨・頬骨弓の骨切りを行う施設など在る事は聞いておりましたが、口唇・人中・外鼻 / 耳まで弄るとなると形成外科医は、うかうか出来ないと思います。手外科学会でも形成外科医の評議員はいますが、学会員の構成を見れば整形外科医のスペシャリストが圧倒している感があります。
外科系医師が形成外科的手技を色々求められるようになっているのは世の流れと思うのですが、これは逆に形成外科医の足元を脅かす訳で、高度なテクニックを持っている形成外科医しか形成再建外科では生き残れない厳しい状況になっていっている筈です。それは手術が好きで才能とセンスのあるから仕事量が多くても苦にならない人が生き残るという事と思います。

2つの美容外科学会の統一 ⑯(来年7月、十仁学会第100回の後)

十仁系:日本美容外科学会(JSAS)は来年7月23~24日に東京ホテルオークラで第100回を梅澤文彦会長のもとで行う予定としていますが、その次の第101回は未定です。
今は高須先生・市田先生のご尽力で2つの美容外科学会の統合に向けた協議が行われ、本当に合併すれば、上記100回目の学会が最期の学会になるのでしょう。
しかし、先月17日の札幌での大森系美容外科学会で私は理事の一人との会話で、2つの美容外科学会の統合について私が、6月28日の十仁系学会で聞きました「形成外科の中に美容外科を含むような狭い考えでない。という事で進めているのですか?」と尋ねれば、「そのようには、聞いてないです。」と答えられました。
ですから私は、十仁系日本美容外科学会(JSAS)の第101回はあると思っています。