骨補填材料:ハイドロキシアパタイト

ハイドロキシアパタイト(続き)学会でクリニックを2日留守にしますので、やれる事はやっておかないと行けませんから、昨日零時過ぎは患者さんへのメールの返信を書いていたのですが、確か午前3時前にパソコンに向かったまま睡魔に襲われ、ハッと気付いた時は椅子に座ったままパソコンにお辞儀した状態で目覚めました。時は朝6時を過ぎており、「しまった!」という事で飛行場に駆けつけ、2便での搭乗をお願いしました。ところが年度末ですからキャンセル待ちです。しかし幸い「交通渋滞で乗れない」と連絡してきた人が若干名出たので、キャンセル待ち3番の私は搭乗出来ました。
長崎に着いて平野明喜教授の講演を聞けなかったのは残念無念でしたが、午後はパネルディスカッション「下腿開放骨折における初期治療:病巣掻爬の範囲のこだわり。コンバージョンへの方針と時期。」これは面白かったです。病巣掻爬とは汚染された組織をどこまで切除すべきか?という事ですが、やっぱり整形外科医は細菌感染防御に凄く厳しいです。そんな中、ノーベル賞の山中伸弥教授が医学部卒後に入局した先の大阪市立大学整形外科の元教授の山野慶樹先生(山中伸弥先生を「邪魔ナカ」と呼んでいた)が「感染が危惧されても血行の良い組織をマイクロで持ってきて、患部に血流が来る、抗生物質が流れて来る状態を作れば良いんや。」と私は前も聞きました持論を展開されましたが当に正論です。次のコンバージョン(変換)とは、低侵襲の創外固定から髄内釘などの(皮下)内固定にいつ変えるかで、創傷が落ち着いて来てピン刺入部からの感染兆候がまだ出てない2週間後位との意見が多く、創外固定学会なのに「骨癒合が完成するまで創外固定だ!」なんて主張する医師もおらず、誠に正孔を射た談義と感心しました。
なお会場には展示ブースもあり、写真はハイドロキシアパタイトの様な個体で、私は業者様から最近の知見を伺いました。