採取した軟骨は元のようには再生しない。

軟骨は耳介軟骨でも肋軟骨でも取ったところは再生すると思われている患者さんがいます。確かに軟骨膜を残しておけば治癒にプラスに働くのですが、実際に採取部をもう一度切開する機会があって見てみても、何かあるにはあっても、どうも本来のものと違います。これは本来の軟骨が硝子軟骨と呼ばれるのに対し、採取後に少し作られている軟骨は線維軟骨と言われ性状が違います。また同部位のボリューム維持として結合組織、いわゆる瘢痕が生じていますが、これは軟骨とは全く別物です。