日本美容外科学会の合併が何故必要なのか

 一昨日届いた日本美容外科医師会ニュースは異例でした。「キナ臭い」文面なのです。高須克弥先生は文中、/ 梅澤会頭は「2つの美容外科学会は絶対に1つになるべきでない」と強く主張されるようになりました。/ これを機に梅澤会頭を永世名誉会長に推挙しよう / 梅澤会頭は「ISAPSからの提案は屈辱的だ」とお怒りだとお聞きしました。(ISAPSとは国際美容外科学会の事です。ここはJSAPSの誤植と思われます。)/ 交渉の全権を委任された私(高須)の知らない話はすべてたわごとに過ぎません。/ 解任されない限り職務を全うすることは義務だと存じます。/
・・・私は高須先生が平成7~8年にJSASの美容外科学会で稲葉益巳先生や森川昭彦先生に向かって会場の皆に聞こえる程の声でJSAPSの美容外科学会を激しく糾弾し、稲葉先生が合併に前向きで総会の時に対等合併のための「稲葉私案」なる印刷物を配られる動きを快く思わず、「(そういうことでしたら)私が第三の学会を作る!!」と強い口調でも発言されました。聞いていた私は20歳の頃からずっと仰ぎ見、長谷川先生の師匠、徳永先生の親友でもある高須先生に足を向ける訳には行かないので、『本当に第三の学会が出来て3択を強いられたら高須先生の第三の学会に軸足を置くしか無いじゃないか。』と思ったものです。この時、高須先生はまだ50歳位でJSASの学会を率い燦然と輝いていました。
今、高須先生の行おうとしている事は、あの当時の高須先生と真逆に見えます。しかし高須先生の頭の中ではちゃんとスジが通ったものなんだと思います。何故なら高須先生は天才ですから・・・。
天才は時に凡人には理解不可能な事も言われるのでしょうが、学会員の大部分は凡人ですから、凡人は天才に付いて行く事が出来ないのです。
私(木村)も凡人ですが四半世紀、両学会の合併を願い考えてきて悟りを開いていますから、天才が行おうとしたガラガラポン!のような鮮やかな曲芸は描けないのですが、水と油の関係にある両学会の合併は絶対無理を前提に昨年学会で述べた意見が凡人同士には理解出来る事と思っています。
いずれにせよ1つの美容外科学会の実現は絶対必要です。この医師会ニュースに引用されている専認構の存在、「国の方針が定まってしまったのです。これは案ではありません。決定事項なのです。」の通り、我々の美容外科の発展を考える時、1つの美容外科学会が実現し機構に加盟する事は絶対命題です。