無理・難題を要求する 【死ぬと言う患者⑪】

5回目の手術(鼻中隔延長としては2回目)の手術1ケ月余り前、彼からこんな要求がありました。①ガクトの様に・・・でも横から見てデカくしない。②鼻中隔軟骨に接合した耳介軟骨を外してやり直し。③同時に小鼻に軟骨移植。④次は命をかけている。

①彼:希望は元の鼻で目と目の間だけ高く鷲鼻を消しガクトの様に真っ直ぐにする、そして元の鼻からでかくならないように鼻先を少し延長しつつ鼻柱を下に延ばす
木村:元々の鼻より、プロテーゼ+鼻中隔延長で鼻先を少し延長しつつ鼻柱を下に延ばした分は、横から見た時、大きくはなります。これは了解して下さい。

②彼:鼻中隔延長に使った軟骨を一度とって、やりなおす
木村:鼻の曲がりが鼻中隔延長と耳介軟骨の接合部で起きているなら、その部位で外してやり治す方法は、そこにダメージを伴いますがそれで再建します。
しかし鼻中隔延長と耳介軟骨の接合部ではしばらく真っすぐで、鼻先に近いところで部分で曲がっている場合は、せっかく真っすぐ接合させているのを、壊して外すのは、再建時のその部の強度が減るので止めた方が良いと思います。
曲がりがかなり先の方なら、そこを削いで鼻柱への移植材料に使うのが良いと思いますが、とにかく鼻の中を開けて確認して術中判断で術前プランを再考するのはあると思って下さい。

③彼:小鼻に軟骨を移植して左右対象にする。
木村:これは努力はしてみますが、本来複数の手術を同時に行なうと互いに影響を受けるので、リスクは増すものです。何週か経って腫れが引いた後、全く左右均等になる自信はありません。理想は鼻スジを治し、3ヶ月おいてから小鼻の再建手術をする方が、より良いとは思います。

・・・②③は彼は頑として譲りませんでした。「死」すら口にするのですから。