麻酔科医 ハナ (09.03.08.)
読みました。リアルな場面が多く面白かったです。
華岡ハナコとは華岡青洲からの命名でしょうが、取材が周到で頭の下がる思いです。
さて、数人しかいない麻酔科医たちで大病院の麻酔科をこなすのは、漫画にあるように、寝ている時以外は、ほとんど麻酔の仕事をしているというので「有り」と思えます。 冒頭に主人公が「給料を時給換算したらたったの450円!!」と、ぼやくシーンがありますが、私、木村は大学病院麻酔科出向時代は皆と同じで「無給医局員」でしたから、今も昔も医者の給与体系は狂っていると思います。
ただこの手の麻酔科医とか外科医、整形外科医の24時間臨戦態勢、実動日々12〜16時間というのは、職業軍人にも似た責務を完遂する手応えがありますから、苦行に近くても、多くの者が頑張れたものです。
・・・寝る前に上の事を書いた為、本日(3月9日)起床前に夢を見ました。麻酔科医というより女医がどうしたら幸せになれるかというような。漫画にもあった「24歳で卒業、26歳で研修医終了、29歳で医師と結婚なら幸せだが…3人に1人の女医は未婚のまま。」 私が1年3か月出向した久留米大学病院麻酔科の当直室は1つしかなく、女医も同じ部屋の2段ベッドの上に寝て、下に男の医師が寝ている有様でしたが、エッチな事件など聞いたこともなく、皆同志としての尊重の念がありました。 それは尊いことですが、夢に見たのは『同僚医師としての連帯感とは別に、1人の女性として愛して欲しい。女は女に還る時間も必要なの!』というものです。…医師をしながら結婚/妊娠/育児と続く難しい問題です。
・・・漫画では麻酔科の大変さが強調されていますが、実は麻酔科は患者さんが覚醒し、手術室から病棟へ移れば、これで一件落着なので、24時間病棟の患者さんに繋がれている一般外科医等から比べれば「楽」です。私も医師22年間を振り返り、一番幸せ(楽)だった時期は麻酔科出向の頃です。丁度、徳永美容形成外科へ勉強に月6回程通わせて頂いていました頃で、「持ち患」がいないから気兼ねなく、徳永先生の手術術式を覚えるのに専念できました。女医が入局先を選ぶ際、精神科・眼科・皮膚科と並んで、麻酔科は賢い選択です。
この場面は有り得ない (09.03.10.)

漫画家も巻末で詫びていますが、外科医系の先生方は麻酔科医に気を使っています。それは緊急オペを無理に入れてもらったり、麻酔上のリスクの高い患者さんの麻酔をお願いすることもしばしばですから。従って日頃から丁寧語で気分を害さないように接している感じです。
この画面のようなことが有り得るとしたら、外科医が麻酔医不在で直属の若い外科医に「今日はお前が麻酔係だ。」と言われてかけるような場合です。
私も湘南鎌倉総合病院に移ってからは、麻酔科標榜医を取りたくて、外科部長に「夜中に緊急手術があったら全身麻酔当番は私にさせて下さい。」と願い出て何例も掛けました。すると知った者同士ですから、上にある画面の20分の1くらいの迫力で「ベクロニウム追加して下さい。」くらいは言われたことはあります。
医者は診療科または医局が違えば、表面上はお互い紳士的なのが普通です。
・・・さて単行本を読んで2日弱ですが、強く共感した作品と感じています。私の実体験でもあるからです。また「女医の恋愛/結婚」の項でもローテーションで来た男医を回転寿司に例えて「食う」と会話しているところなど100%有りの話で、ハナ子さんのような女医は幸せな結婚もして欲しいです。単行本の表紙の緑の術着を着た姿など妙に好感を覚えます。
この場面も有り得ない (09.03.11.)

作品は「漫画アクション」の連載でしたから、編集部の意向でしょうが、挿管チューブ(全身麻酔の時、患者さんのノドまで通す管)をマスクごしにくわえている医者は、まず居ないんじゃないでしょうか。
ところどころに面白く見せる誇張はありますが、事実が忠実に反映されている場面の方が多く気苦労が伝わりますし、私はハナのキャラが好きですから、この漫画にハマりましたね。毎日見ています(3分位ですが)。
…(3月12日)実はハナを毎日読むor見ていたのは当院1Fのローソンでした。昨日仕事が終わって漫画を結構扱っている書店に行き(手垢の付いてないビニール袋入の)「麻酔科医 ハナ」を下さい。と言ったところ店員がパソコンで検索した上で「当店に置いていませんし、出版社でも品切れのようです。」と言われました。『…ヤバイ!この夜にでもローソンに置いてあるハナが買われたらどうしよう!』と焦りました。そして朝、巣鴨駅に着いたら駆け足でローソンに行ったら『まだあった!』とたった今、買いました。…8日から毎日私が手にしてきた単行本が自分のものになったのです。漫画を買うのにこんなに興奮したのは久しぶりです。
麻酔科医 ハナ(このまま麻酔ばっかで一生が終るのかも) (09.03.15.)
ー昨日、載せた台詞は、この場面でして、基幹病院の医師・看護師の本音が聞こえるようです。 一般外科医や産婦人科医がその最たるものですが、内科や他の外科系も大変(耳鼻科は患者さんが思う以上に頭頸部再建外科という意味で激烈な所も多いです)ですし、看護師さんも日勤の人が帰るのは残業3時間して20時、夜勤の人が帰るのは申し送り後も働き残業4時間で13時なんてザラです。 ・・・思い出せば私の同級生だった山内雅史先生は卒後一般外科医として激務を続け医師3年目の時、過労死しました(平成元年:享年27か28歳)。フラフラになりながらも働き続け、病棟の看護師さんに気分が悪いから点滴を打ちながら寝ると言って、病棟の奥の医師当直室のベッドで寝たそうですが、朝になったら亡くなっていたそうです。私だって『もうボロボロ、体力・気力の限界』と倒れるように当直室で眠り、朝、目覚めた時、『…生きていた(死んでなかった)。』と感じたことは何度もあります。 ・・・私が麻酔科にいた時も、患者さんと伴に入室してきた若い主治医が、私が硬膜外麻酔+全身麻酔をかけている時、足台に座っては目を閉じて眠っているように見えたことは時々ありました。疲労が限界に達していたのでしょう。今は外科の入局者が減っているので、この状態に拍車がかかっているのか心配です。
麻酔科医 ハナ (女子医学生と話したこと) (09.03.16.)
最近、女子医学部生と話しましたところ、嬉しいことに「将来はパートでの勤務も可能な麻酔科医になるのを考えています。」と聞きました。 麻酔科は手技だけなら1年で習得可能(漫画では2〜3年とありますが)、2年在籍すれば自動的に厚生労働省認定の『麻酔科標榜医』の称号も貰え恰好がつきます。また現在も、将来も人手不足で需要が高いです。 だからいつ妊娠・育児でリタイアするかも知れない、でもまたいつかパートまたは日勤限定で復帰するのを考えると、女性医師の麻酔科選択は賢明ですね。
麻酔科医 ハナ (ローテイトは絶好のお見合いシステム) (09.03.19.)
私は男の医者なので上記の話に参加したことはないですが、リアル過ぎて笑えます。 女医の特に私立医大卒業者は殆ど親が医者なので、結婚相手は医者しか念頭にないようです。 現在のように医学部生の40%を女性が占めるようになると、20%位だった昔より相手を探すのが2倍以上難しくなります。(20%の女医に80%の男医なら4倍いますが、40%と60%なら1.5倍。) 漫画には ハナ子:私もそんな純粋な恋がしたいな〜〜〜。 浅野目:ムリムリ 四六時中、病院にしばられ、出会いもないし――― 何だカンダで…男ってのは自分より学歴の高い女はイヤなものよ… ハナ子:女医ってだけで、まずドン引きされますもんね。 医者っていってもピンキリなのに 浅野目:モテない人生に乾杯。 ・・・で、浅野目さんが若くてイキのいいローテイター(他科から研修で回ってくる外科系医師)を提案したのです。麻酔科医局はは6年生への入局説明会でこの件を話すと大変有効だと思います。 3月20日 綺麗な容貌の女医はまず医師と結婚できます。また綺麗な看護師も医師と結婚したのは数々見てきました。私の学友でお互いの結婚式に呼ぶ位の仲良し5人の医師のうち3人は研修先の病棟の美人看護師と結婚しています。やはり女性の外見の重要性は語るまでもありません。
麻酔科医 ハナ (あれこれ やりたがりな年頃) (09.03.22.)
研修2年終わったあたりでは、ある程度自信が付いて、あれこれ実践したくなるものです。でも医療は一筋縄で行かないことがありますから、難関を必死で凌いでも、その後に自信喪失もあります。そういうことを繰り返しながら一人前になって行くものですが、漫画ではこういうところもよく描かれていてます。 だから「麻酔科医 ハナ」は、ハナ子のキャラの好感度も相まって感情移入して読めるのです。 しかし別の漫画、「天才美容外科医 ロダン」をネットで立ち読みしても、 ttp://comics.yahoo.co.jp/dc/satoumak02/rodann01/shoshi/shoshi_0001.html 美容外科医が主人公なのに絵空事のようです。
3月23日 最近の若い医師は別かも知れませんが、我々の世代は若い時は「あれこれ やりたがりな年頃」を過ごしてきた先生が大半と思います。なぜやりたがるのか?給料をもらっているから働くという観点がなく、とにかく働きたい、医療をしたい、医療行為がまるで麻薬のようで夜な夜な働いていた気がします。これが私の場合、美容外科となると学生の時や卒業後、母校や郷里の先輩格の先生に見学を許されたら『やった!』と思いましたし、見学していたら『ああ、やりたい、やりたい、埋没法からでも今、やりたい!!!』と衝動が抑えきれなくなり、研修医1年目の2月から「タダ良いからパートで勤めさせてもらえませんか?そのうち埋没法など担当させて頂くということで。」と別のクリニックに行くようになって、7月位になった時、初めて埋没法を担当させてもらいました(院長が真後ろについて)。あの頃は1例やるだけでも感激で、土曜の昼過ぎは門司労災病院から高速道路をMAX165km(ボロ車)で飛ばして1時間で福岡の天神に着いては無給で埋没法をやっていました。28歳になったばかりの頃で本当に「あれこれ やりたがりな年頃」だったと思います。
麻酔科医 ハナ (麻酔科医に なぜなり手が少ないの? ) (09.03.25.)
良いムードが出ています。麻酔科医 ハナの絵は上手いというより好感が持てる、そしてネーム(案・台詞・コマ割:漫画用語)が練りに練ってあります。皆様も是非一読して下さい。
さて、「麻酔科医は八千人余―――――」とありますが、某ブログに現役麻酔科医が答えてました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
>>なぜなり手が少ないの?
一言で言うと「つまらないから」
麻酔は一歩間違えれば患者をあの世へおくりこみますが、
今の麻酔は一昔に比べれば随分安全性も高まってるし
外科側の手技も洗練されてきているので
基本的には安全です。
・・・・・が、逆に言うと手術中なんのイベント(突然の血圧低下、大出血など)
もおこらないので、ただただじーっと手術がおわるのを待つだけ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
実は私、木村も「(術中)つまらないから」は麻酔科専門医の言葉として理解できます。ですけど私のように『麻酔を覚えに来た外科医』は、「麻酔医の位置なら顔面・乳房の手術が丸見えだ!」と麻酔管理と並行して術式のメモを結構取りました。これが麻酔科出向の第2の目的でした。だから私は、麻酔科に1年以上いましたが、つまらなくなんかなかったです。 さて麻酔科医としての生き方も良いかな(特に女医)と思いますが、退院した患者さんで麻酔科医の顔や名前を覚えている人はいません。やはり受け持ち患者さんがいて自分が主治医をやってるんだというのが医者らしくて頑張りがいがあるかな。と私は思います(麻酔科の恩師:杉山先生ごめんなさい)。
美容外科 美容整形Top | 料金表 | ニュース | 診療項目 | クリニック案内 | 院長紹介 | Q&A | 院長直筆漫画 | 本のあとがき | お問い合わせ|
| 目 | 鼻 | |額 | あご | 輪郭 | しわ取り | 豊胸 | 乳頭乳輪 | 肩幅 | わきが | 婦人科 | プチ整形 | その他(絶壁治療、ホクロ) |