患者さんは画像でご希望を伝えて下さい

先日、手術の患者さんがご希望する目の画像をスマホにたくさん入れて見せて下さり、また、雑誌で何年も前から憧れていた人の切りぬき写真もご持参され、私はそれを撮影し、患者さんご自身の撮影画像と合わせて印刷して手術しました。術中は何度も見ながら手術をしています。
画像に挙げさせて頂いた多数のモデルには共通点があります。皆(白人の)ハーフっぽい目なのです。

反対に、稀にですが、見せて頂いた理想のモデルの綺麗さに共通点がなく、一体どんな風になりたいか定まっていない人がいます、その際に私は「貴女は綺麗になりたい。との一心だけで『この感じに。』というのがないのでお引き受けできないです。」と出直して来るように言います。

また「自分じゃ分からないので、私の顔に合うように、先生お任せで。」と言う人も、「それじゃ駄目です。」と言います。

美容整形は一生ものと思って、よくよく考えてから受けるものです。
美の基準は漠然としたものであり、「綺麗」というと範囲が広いですが、『可愛い』と『美しい』では雰囲気が違います。『可愛い』は鼻で言えば、高くなく長くなく自己主張の余りない鼻です。『美しい』となれば鼻の高さと長さが必要です。

私の方から進んで「これが良い、あれが似あう。」とは最初からは言いませんが、患者さんのお話を聞いては明らかに美の基準を逸脱していたり、パーツが顔全体のバランスを崩すような場合は、「それは止めた方が良いです。」などのアドバイスはします。

美容手術とは、まず患者さんが何を望んでいるか的確に判断すると共にそれがその人に合うか?次に術式として実現可能か?を考えるもので、前者は一般医療にないもので、我々のセンスが問われます。