あごの整形

引っ込んだあごはプロテーゼ挿入か骨切りの手術となり、軽度ならヒアルロン酸かレディエッセ注入です。Vライン形成は下あご両サイドをオトガイ神経孔より後ろまで削ります。

症例画像解説料金Q&Aコラム

症例画像

あごのプロテーゼ 症例A

あごのプロテーゼ症例A

鼻先ばかり出てあごが後退のため、シリコンプロテーゼを骨の前(骨膜上)に入れました。7日後には社会復帰OKですが、若干腫れあり、僅かに黄色の皮下出血も見えます。


あごのプロテーゼ 症例B

あごのプロテーゼ症例B

あごが後退していましたので、シリコンプロテーゼを口の中から挿入しあごを作りました。


あごの骨切り・骨削り 症例A

あごの骨切り・骨削り症例A

顔全体が長めに見える人だったので、あごを短くして卵型のイメージの輪郭にしました。顔面を縦に3分した1:1:1の比率でなくなりあごだけが小さくなったのですが、女性の場合は可愛い印象になり良いと思います。手術の肝はあごを短くした上で華奢に見せるために如何に下あご骨の下側面をオトガイ神経の後方まで削るかです。視野が狭く、神経損傷や出血等のリスクがあります。


あごの骨切り・骨削り 症例B

二重あごの脂肪吸引症例B

あごが長かったので骨切りと骨削りで形を整えました。あご先を短くした上で両サイドの骨切りをしています。


あごの骨切り・骨削り:Vライン形成

あごの骨切り・骨削り:Vライン形成

あごの骨を削って、しっかり可愛い輪郭にするのがご希望で、下あご骨の中の神経ギリギリまで骨を削っています。また元々脂肪量が多めだったので、脂肪吸引も併用しました。この吸引した脂肪はゴルゴ線の部位に注入しています。定着率を上げるために垂直上方注入法で行っています。成績は良いです。なお、鼻の整形も受けておられます   。


あごの骨切り・骨削り+脂肪吸引

あごの骨切り・骨削り+脂肪吸引

まずエラの角削り、次に(他院で)頬脂肪吸引、そして下顎骨下縁をアゴからエラまで切り上げてVラインを作りました。下歯槽神経管を掠め開窓するほどに際どく手術しました。


二重あごの脂肪吸引

二重あごの脂肪吸引

全身は痩せ気味でしたが、なぜか二重あごならびに耳~あごがモッタリしていて、耳たぶの付け根の後ろから吸引管を入れ脂肪吸引しました。 術後7日もすればお化粧して外出は問題ないでしょう。若干の皮下組織での出血のため黄色が見えても僅かなことが殆どです。写真術後7日に白い線上の痕が見えるのは撮影時に圧迫バンテージを外した直後だったからです。

手術の解説

1.あごのシリコンプロテーゼ挿入

あごのシリコンプロテーゼ挿入口の中、歯茎の口腔粘膜の谷間より少し外側を切開し、そこから下あご骨に達しますが、骨膜剥離子は使わず、骨膜を剥がさないようにして、骨膜上にシリコンプロテーゼを置きます。

骨膜下でない理由は、下あご骨は鼻骨と違い、シリコンが直接触れると骨萎縮(骨吸収)を起こし、プロテーゼが沈んでゆくからです。術後はテーピングで圧迫し腫れを防止します。

2.あごの粘膜切開の部位とプロテーゼ

あごの粘膜切開の部位とプロテーゼ粘膜切開は小さめでOKです。写真のようなシリコンプロテーゼを縦に入れて中で90度回転して定位置に置きます。剥離がプロテーゼより僅かに大きいくらいですと、ピタッとハマってズレ難いものです。

3.あごの骨切り・骨削り

あごの骨切り・骨削り中抜きによる骨削りは図のように行います(中抜きでなく末端部切り落とし+側方削りでオトガイ筋群を骨膜ごと定位置に中縫いしても悪くはありません)。





あごの骨切り・骨削り正面から見れば、まず骨の中抜きをして上下にワイヤーで接合。その後、側方の骨削りを行い、フェイスラインを整えます。

4.あごの骨切り術

あごの骨切り術中抜きのデザインは図の如く、オトガイ神経孔から数mm下にするべきです。それは神経の走行が穴から神経が出る前に下5mm位のところを通るからです。通常、男女とも中抜き骨片は5~10mmの厚みで切除します。

5.水平骨切り、中抜き

水平骨切り、中抜き電動骨切りノコギリ(bone saw)で水平に骨切りし、中の骨を抜きます。短くする希望が無ければ末梢の骨を前に引き出しワイヤーで固定します。

なお、中抜きせずに切り落とし+側方削り後にオトガイ筋群を骨に括りつけるよう固定すればタルミの心配も中抜きと差がないと私は経験上考えています。

6.あごを少し出す場合

あごを少し出す場合骨片を少し出した上でワイヤーで固定します。後ろに軟部がついていますので血行が良く、いずれ問題なく骨癒合します。

水平切断だけの場合はオトガイ筋群が後退し二重あごとして弛みがちなので、オトガイ筋群の付着する骨膜を複数の糸で引っ掛け骨に括りつけて固定することで弛みの対策をします。

7.側方削り(サイド削り)

側方削り(サイド削り)ノミで側方の骨を切り落とします。これをキチンとしなければスッキリしたフェイスラインになりません(しない場合、あごの横に出っ張りが生じます)。オトガイ神経の存在があるため慎重にやります。





骨切り症例写真は左側の下あご骨肥大があるため、左側が長めに切除されています。骨片の厚みは9mmですが、骨切りする際、電動ノコギリで骨クズとなる部分が生じますので、10mmは短縮になっています。

骨の中は海綿体状でここから術後ジワジワ出血が続きますので、ドレーンを入れたり入院や安静した方が良いです。

料金

表示金額は税抜き価格となっております。
手術項目 金額
あご骨切り 骨切り落し+側方削り、超音波 ¥700,000
骨中抜き+側方削り、超音波 ¥800,000
下あごプロテーゼ 通常 ¥280,000
ロング ¥350,000
抜去 ¥100,000

よくあるご質問

あごの整形はどんな人が受けますか?
仕事はどれくらい休めば良いですか?
あごの整形は術後の痛みはありますか?
抜糸しますか?
お風呂はいつから入れますか?
あごを出したいけれど、しゃくれたようにはしたくないのですが?
あご骨を切ることによってたるみませんか?
あごのプロテーゼは一生入れ替えしなくて大丈夫ですか?
あごを短くする場合は骨を横に切り落とすだけではダメですか?

医学コラム

あごの整形手術全般

【後退したあご】
顔面を横から見て鼻・口唇・あごの先を結んだ線をEライン(エステティックライン)と称します。日本人はこれが一直線になるのが理想的です。あごが後退、つまり引っ込んでいる状態では横顔でこのEラインが決まらず、口が突出して見えがちです。この場合の手術の大半はシリコンプロテーゼを用います。シリコンプロテーゼの安全性は確立されており補充材料としてベストです。あごがきちんと出ていると芯の強さやインテリジェンスの高い印象になるものです。

【大き過ぎるあご】
近年は下あご骨の発育が良好過ぎてあごが大き過ぎる人も増えてきました。「しゃくれてる」など揶揄されます。骨が原因ですから、それを削らなければならず、治療は全身麻酔下に口の粘膜を切開し、骨膜を剥離、その骨膜下で骨を削ったり切ったりします。昔は局所麻酔下に二重あごのラインから皮膚を切ってあご先の骨だけ削っていたものです。

シリコンプロテーゼ挿入術は骨膜の上(下でなく)

鼻と同様に顔面のオーグメンテイション(付加する事)において一般的に使用されているのがシリコンプロテーゼです。安全性は確立され、一般医療でもペースメーカー、人工関節の一部などで使用されています。それを挿入しあごを出します。あご用プロテーゼは概ね上下から見てブーメラン型をしています。これを、理想的には骨膜の上に入れるのが良いとされます。
骨膜の下でなく上というのは、この部位は骨にプロテーゼがペッタリくっ付けば後々骨萎縮(骨吸収)が起きてプロテーゼが沈み込むからです。骨吸収された骨はレントゲンで黒めに写り歯科・口腔外科の撮影時に指摘されたりします。鼻のプロテーゼの場合は骨膜の下に入れても大丈夫なのは、実は鼻の骨とあごの骨は発生学的に異なり、あごの骨は鎖骨と同じ種類のものだからです。

オーダーメイドプロテーゼ

オーダーメイドプロテーゼあごのプロテーゼは、既製品のプロテーゼを少々削って入れる事もありますが、あごがかなり後退している人には、画像の様な完全オーダーメイドの両サイドまで延びたロングタイプのプロテーゼを使う事も少なくありません。

既製品もあるのですが、ジャストフィットさせる意味で私は自分でシリコンブロックから削り出したものを、その患者さん用に事前に作っておきます。このロングタイプは長いものだけに挿入がやや大変です。またこのシリコンプロテーゼの両端の近くにはオトガイ神経の出口がありますから、いつもそれを気をつけてやっています。

プチ整形=ヒアルロン酸、脂肪注入法

手術であごを出す前にプチ整形感覚で、ヒアルロン酸注入でもあごを作り出す事も最近はブームと言えます。従来これはいずれ全て吸収されてしまうと言われていましたが、最近のヒアルロン酸は架橋を密にしている為なかなか分解されず、そのうち被膜が被ってくることで分解出来なくなり一部は残るものです。

なお、ヒアルロン酸は硬くなく注入ではプロテーゼに比べあごがしっかり出ないので、人にバレず自然に軽く前に出したい程度しかできません。ヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)で溶かして形を元に戻すことも出来ます。
また脂肪注入であごを前に出すことも可能です。この場合お腹周り等の脂肪を採取し注入します。これは局所麻酔で行えます。ただし、この方法も長くみれば脂肪が80%以上は吸収されてしまうのでプロテーゼの様な確実性は期待できません。

下あご骨の骨削り、骨切り

あごの骨を小さくするために骨を削るのですが、ただ削るだけではオトガイの先端に付いているオトガイ筋群の付着部を外してしまい、あごが弛み二重あごが目立ち易くなるので、最後の縫合の際、このオトガイ筋群の付着部も前に引っ張って固定する必要があります。もしくは先端の骨を残して中間の骨を中抜き(丁度ダルマ落としのような)して骨接合すれば、オトガイ筋群の弛みを最小限にできます。この中抜き手術なら、あごを短く小さくすると同時にあご先を前に出すよう末梢骨片を前に出して固定することもできます。

この末梢骨片はワイヤーで固定します。金属プレートでガッチリ固定しなくてもワイヤーで十分骨癒合します(私の多数の経験上)。また、削り、中抜きいずれにしても同時に下あご骨の側方をエラに向かって削って行かなければなりません。これを怠ると美しいフェイスラインは作れません。

なお、中抜きで末梢骨片を留めたワイヤーは1年経ったら除去可能です。もっともワイヤーが入っていても悪いことはありませんが、レントゲンに映るので気になる人は除去しています。この骨の手術は全身麻酔で行います。骨を切った部位からは骨髄性の術後出血がしばらく続きますから安静をとるとともにドレーンを使い、その出血が体外に排出できるようにします。従って1泊入院が望ましいでしょう。

あごの中抜きVS削り

あごの中抜きVS削り「加藤ローサ風にとがらせて下さい」などと言われれば、レントゲン的にあごの中抜きの選択肢はないです。あごを小さくしたい可愛くしたいというご希望の場合、とがらせたいというのもあり、水平骨切りして中抜きし、あご骨末端を上に接合しても、元々のあご先が平べったい事が多く、余りとがらせられません。

オトガイ筋群付着部の固定ですが、中抜きでなく、切り落とし・削りの場合、筋肉・骨膜とともに定位置に戻し骨にくくり付ければ良いのであり、そうすれば中抜きと比べて軟部のタルミ・二重あごが余計目立つようなことはないです。

手術の弊害

【オトガイ神経の損傷】
あごの骨切り&骨削り手術の弊害ではオトガイ神経損傷がまず挙げられます。着実な変化を出そうと神経の近くでギリギリまで削るような手術で起きるものです。オトガイ神経は下あご骨から出ている穴の下5mm位で骨の中の下歯槽神経管を通るので、5mm以上末梢で骨切りをしないといけないものなのです。もしこのことが分かってない術者がいたら大変危険です。
しかし、下あご骨の手術で良いフェイスラインを得るような側方までの骨削りを行えば神経は切らないまでも術中に牽引はしますから、術後一過性の知覚鈍麻はよくあるのが医療水準だと考えて下さい。ただオトガイ神経は切断しない限りは回復は良い神経なので一過性の麻痺は必ず回復します。某大学病院ではやや乱暴ですが、術中に邪魔になるオトガイ神経をメスでスパッと切断し、骨を削り終えてから丁寧に縫合すると聞きました。それでも知覚は2年かかりますが完全に回復するとの事です。この神経は切断したままにならなければ一応安心して良いものと考えられています。

【術中出血】
骨を切る以上は骨髄性の出血は避けられませんが、下あご骨のサイドを削る時、近くの顔面動脈を損傷するとかなりの出血があります。確実に骨膜下で剥離、慎重な操作が求められます。

【あごの中心線のズレ】
顔の左右差で例えば右の発育が良いとあご先が左寄りになるものです。あごが後退している時は目立たなくても、プロテーゼを入れた際に、それが目立ちます。手術ではあご先の中心と顔全体の中心線の両方を考えて審美的に良い位置に入れます。

【プロテーゼのぐらつき、イビツな骨削り】
挿入後もプロテーゼがグラグラ動く、プロテーゼの境目がクッキリ見えるケースは加工の問題です。また、削った骨の形がイビツになっているケースがあります。これらは術者の腕の拙劣さによる場合が多いでしょう。