経結膜法脱脂

下まぶたのたるみ、膨らみ、目の下のクマの治療です。傷を付けず、腫れも生じないため治療は大変受け易いです。切除した脂肪をクマの凹みに注射で脂肪注入すれば、より完璧な仕上がりとなります。

症例画像解説料金Q&Aコラム

症例画像

経結膜法脱脂+脂肪注入 症例

経結膜法脱脂+脂肪注入症例

軽度のクマに凸部の経結膜法脱脂と凹部に脂肪注入を施術した症例です。
結膜はメスを使わず穴を開けて脱脂し、その脂肪をクマのところへ注入。術後は安静・冷却2日間をおき、その後社会復帰しました。腫れも少なく総じて治療を受け易いです。


手術の解説

1.下瞼・眼球周辺の解剖

下瞼・眼球周辺の解剖

眼球の周りには眼窩脂肪(Orbital fat)というクッションの役目をする脂肪が取り巻いています。

2.下瞼の脂肪の脱出

下瞼の脂肪の脱出

眼窩脂肪は加齢と伴に奥から前方へ出てきて下瞼を裏から膨らますようになります。これは年齢による眼球下垂と支持組織の脆弱化から生じると言われます。(上瞼では脂肪が後方へ移り、年齢による組織萎縮のためもあって上瞼溝が凹みます)。
このため目袋の脂肪等と呼ばれる醜形(Baggy eyelid)を呈します。

3.従来の下瞼脱脂手術

従来の下瞼脱脂手術

平成10年くらいまで国内でありがちだった手術法は、下瞼を表から少し切開して脱脂するものでした。脂肪にストレートに達するために眼窩脂肪のすぐ前方の皮膚を2~3mm切開するアプローチか、後々は傷が目立たなくなるからと睫毛(まつげ)のギリギリ下を5~10mm切開するアプローチが行われていました。しかし、表を切る以上、腫れ、内出血、最終的な傷跡の問題がありました。

4.現在の下瞼脱脂(経結膜法脱脂)

現在の下瞼脱脂(経結膜法脱脂)

アカンベーさせるように下瞼を外反させ、結膜に穴を開け(メスを使わずできます)、結合組織を避けていくうち眼窩隔膜が出てくるので、この薄い膜を破くと眼窩脂肪が突出するように出てきます。

軽く引っ張って容易に出る脂肪のみを切除および断端を十分に止血凝固します。眼窩脂肪は下瞼に内、中、外と3種類あるので、少なくとも内、中の眼窩脂肪は脱脂する必要があります。

5.経結膜法脱脂の合併症1

経結膜法脱脂の合併症1

多くの美容外科医師は、表から手術する方が下瞼のシワ取り手術の要領から慣れていることが多く、逆に下瞼を反転して展開していくのはイメージシミュレーションができ難く、進入路が前過ぎて皮膚の凹み、場合によっては皮膚自体の損傷を作ったり、後ろに行き過ぎて眼球を動かす筋肉を傷つけてしまって斜視を生じるなどの合併症はないとは言えません。

6.経結膜法脱脂の合併症2

経結膜法脱脂の合併症2

脹らんでいた下瞼が平らになる時、皮膚が余るわけですから、小じわが生じる可能性はあります。
しかし一般的に若い人ほど、皮膚がハリを取り戻す傾向があり、よほどの脹らみでもない限り20代の人が経結膜法脱脂をして、後々小じわが目立つことはないものです。


料金

表示金額は税抜き価格となっております。


手術項目 金額
経結膜法脱脂 通常 ¥250,000
脱脂+脂肪注入 ¥300,000

よくあるご質問

経結膜法脱脂はどんな人が受けていますか?
経結膜法脱脂は自然で整形がばれない仕上がりになりますか?
経結膜法脱脂の腫れはどの程度でひきますか?
以前下瞼切開を受けたことがありますが、経結膜法脱脂は可能ですか?
経結膜法脱脂は術後の痛みはありますか?
お風呂はいつから入れますか?
術後、顔の整体とかマッサージは行っていいんですか?
物足りない場合、また脂肪を取ることはできますか?

医学コラム

フランスが発祥の地

経結膜法脱脂はフランスで開発されたと言われます(と私は今川賢一郎先生から、平成3年に聞きました。当時の時点で今川先生は日本において数少ない経結膜法脱脂を施術されている医師でした)。 そして私が見聞きした感じでは、平成6年位の時は日本ではまだほとんどの施設では行われていませんでしたが、やはり明らかに優れている術式なのでその後徐々に普及し、現在では多くの施設で行われています。

少し話がズレますが、額を出す手術は、ハイドロキシアパタイトを使う術式が明らかに優れています。これは丁度、経結膜法脱脂と同様に、この10年で他の術式(シリコン、骨セメント)を席巻していくものと私は思っています。

難しいのか易しいのか?

個人的意見ですが、結論から言えば、やり始めた当初は不安を覚えるような難しい手術であり、多数やっているうちに、比較的易しい、埋没法と通じるものを感じる手術に思えるものです。当初不安を覚えるのは、美容外科をやる医師は瞼の表からの切開に慣れているものであり、急に裏からのアプローチになった時、瞼を反転した上で、「今、掘っている組織は瞼の反転を戻した時、一体どの部分なのか?」ということに不安感を抱くものなのです。

皮膚側に近すぎれば、皮膚の陥凹、皮膚を裏から破くような損傷、奥に向かい過ぎれば眼球を動かす筋肉を損傷(部分切断)するリスクはあります。ですから術中患者さんに目を開けてもらって、上下左右を見てもらって左右の目の動きが異なる時、医師には緊張感が貫かれますが、これは通常麻酔が筋肉に染み込んでの事なので、後で麻酔が切れるとまた、目の動きは同じになります。

このように経結膜法脱脂は「感」でやる面が多く、またセンスと愛護的操作が要求されるものです。

ハムラ(Hamra)法でなく、ダメージの少ない脂肪注入が現実的

下瞼の脂肪は切除するべきないという考え方があり、切開して眼窩の骨まで露出し、そこの骨膜に眼窩脂肪を縫い付けるハムラ法というフェイスリフトと伴に行う術式があります。しかしこれは侵襲が大きく、また皮膚軟部組織を反転しての脂肪移動の操作は、煩雑であると供に、正確に陥凹部を持ち上げるような形で脂肪を固定するのは困難です。

ハムラ法の術式が発表の年と伴に変遷しているのは、安定した成績が得難いと推察されますし、美容外科学会(JSAPS)101回学術集会でも「Hamra法」の術式での「下眼瞼形成術の検討」では「クマの改善率は悪かった」との発表がありました。

その点経結膜法脱脂の脂肪を注入に使うことは、幸いこの部の脂肪移植の定着率の成績が良い(50%以上残る傾向)こともあり、社会復帰の良さからも、ハムラ法の術式で下瞼治療をうけるより推奨されると私は考えます。

実は脂肪の袋は片側3つある

経結膜法脱脂を行ううえで、横からの断面図と同時に前からの断面図(前額断)も考えなければなりません。実は脂肪の袋が3つあり、通常は、内・中の袋からのみ脱脂を行い、外側の脂肪の袋は開けずに、そのままにしておく事が良いものです。

下眼瞼皮膚の小切開脱脂と経結膜法脱脂は脂肪が違う

断面図で見て、皮膚側アプローチでは眼窩脂肪の最前部を取っています。それに比して経結膜法では、最前部のすぐ後ろの脂肪を取っています。ですから同部の脂肪がなくなると減圧されて最前部の脂肪が後方に後退して経結膜法脱脂でも外観の変化が生じるようです。その分、皮膚側アプローチより若干多めに脱脂する必要があります。

効果は何年持つのか、再発はするのか?

これは難しい質問ですが、10年たっても、もし手術をしなかった自分と比較できるとしたら、やはり効果は残っていると言えるでしょう。ただ術後10年の間にそれなりに再発はしてきているものです。

再発に関して手術をやってもやらなくても10年間に目袋の脂肪が出てくる分が同じなのか、少ないのか(もしくは多いのか)ですが、これは少ないと言われています。それは術中に止血凝固したり、また傷が治る過程として脱脂した部分が瘢痕形成を生じ、その瘢痕組織がバリアーのようになって、後日更に出て来ようとする脂肪を抑えているというのです。