ワキガ手術は治った後の再発も / 保険適応で産科壊滅

私はヤフコメに時々投稿しますが「なるほど」が1500を超えたことは初めてですね。美容外科医には当然の知識でも一般の人はやはり知らないのでしょうから「なるほど」のクリックを多数押してして頂けたのでしょう。
それで文章を「です。」「ます。」に訂正した上で添付します。(ヤフコメは投稿字数400字が上限なので端的な文章になって仕舞いますから。なお画像はクリックで拡大します。)ワキガ手術の再発

ワキガ手術を術後3か月で「本当にやって良かった」ってコメントするのは間違いです。
ワキガ手術は真皮下を剥がすだけで表在皮神経が切断されて皮膚感覚が一過性に低下もしくは無くなりますが、この時にワキガの臭いも多汗も殆ど止まります。
これは汗を出す神経が働くなっているから。 丁度、手術しなくてもボトックスを打つだけで一過性に臭いも多汗も抑えられうのと同じなのです。
上記で書いたことからワキガ手術では表在皮神経がまた伸びて来て皮膚感覚が戻った時に評価するもの。最低でも半年は待たなければ評価できないと思って下さい。
よく術後に患者さんから「最初はワキガが完治したと思ったんだけど、再発しました。」との声は聴くものです。
ワキガ手術は臭いの元のアポクリン汗腺(深い層)と多汗の元のエクリン汗腺を無くすというものですが、真皮の深い層だけ削り取った場合、臭いは永久に改善しても多汗は改善せず、真皮の浅い層まで削り取った場合、多汗も治りますが皮膚の見た目が汚い傾向です。

剪除法などで皮膚の裏からアポクリン汗腺を削り取る際に、ほぼ100%取ろうとか多汗症の浅層にあるエクリン汗腺まで取ろうとシッカリ削れば皮膚がペラペラになってしまい、薄めの分叢植皮と同様に皮膚の質感が落ちて見た目が美しくない(汚い)外観になります。
これに先生方は皆工夫をされています。 私が工夫しているのは皮膚の裏から超音波を当ててつつ削除することです。
汗腺は水分が多い分、超音波に反応し易いので、正常皮膚組織のダメージは少ない範囲で汗腺は相当破砕させるというものです。 これで皮膚をペラペラまでしなくても多汗にも相応に効果が出せています。
ワキガ治療を受ける前のカウンセリング時は治療効果の高低と脇の皮膚の美しさの維持がニ律背反なのを、どう克服しているか尋ねて下さい。

(このヤフコメに次いで産科の保険適応について返信しました。「いいね」は医療関係者のクリックでしょう。)
出産が保険診療となれば産科は壊滅しますね。保険診療とは医療費の強制ダンピング制度ですから。
医療者でない人は日本の国民皆保険を優れた制度とか言いますが、 提供する医療の価値より遥かに低い診療報酬しか与えなのに医療者に過重労働・薄給を強いて成り立たせている制度です。
誰かを犠牲にして成り立つ制度なんて続いて行く訳ないです。
早く混合診療解禁などして、最終的には私がアイコンで書いた全科自費診療+(自動車保険のような)民間保険へ移行が妥当と思われます。