壊死せずに治癒する場合もあるから難しい

 (整形外傷セミナー:続き)しかし全部が全部そうも限らず末梢血行改善薬のプロスタグランジン製剤の投与やbFGF(フィブラストスプレー)の塗布で、ダメになったように見える黄白色の組織の中に見える細い血管が塞がらずに黄白色の組織が瘢痕に置換したように見える形でデブリせずにかなり綺麗に治ることもあります。従って早い段階で見切りを付けてデブリを果敢に行う事に私は躊躇があります。だから昨今のナースプラクティショナー導入論議で、浅い層までの皮膚・皮下組織の切除を認めるような項目を読みましたが役人の思惑と異なり当事者に荷が重いでしょう。
 遊離骨片(軟部組織との連続が断たれた骨)の扱いも悩むところですが、小児や顔面では感染しない限り生着する方向で考えた方が良いと考えます。