眉骨削り⇒前洞頭骨切り術

美容外科手術には「眉骨削り術」の項目もありますが、眉間の上あたりを本当にヤスリのようなもので削ることはないです。
その理由はレントゲン画像のように眉間部は骨の後ろは前洞頭という空洞(画像の眉骨後ろの黒っぽい部分)になっており、ヤスリで削れば空洞に達してしまうからです。ですから実際の手術は頭部の「つむじ」の後ろから冠状切開して眉骨まで骨膜下に剥がし、額~眉骨の骨を前洞頭に達するくらいでスライスしては、その板状の骨を生理食塩水を浸したガーゼで包んでおき、土台の骨を削って、板状の骨を戻して固定します(金属でも良いのですが、私は骨に小さな穴を空けて3か月余りで溶ける糸を通して行います)。
しかし、それだけでは丸くて綺麗な額にならない場合はハイドロキシアパタイトを板状の骨の上に盛るように付けて、安室奈美恵さんのような額にすることも可能です。

この手術は全身麻酔で術中の出血は少なくはなく傍目にも大掛かりな手術です。腫れも瞼に落りてきて暫くは人に合わせる顔でなくなります。また冠状切開部は後々帯状の禿になってしまいますから、手術はよくよく検討すべきです。
しかし眉下切開から気軽にヤスリで削る眉骨削りがあるようにもインターネットで読むことがあります。しかしそれは眉骨外側に限局した眉骨削りです。その手術で通常はコンプレックス解消にならないです。なぜか眉骨外側だけ突出している様な限られた形状を持つ人だけが対象となります。