妄想に手を貸して、本気になってる代理人がいる

人を突きたいというか、何か格闘したい衝動をもつ人はいますね。
ニュース記事を読んで、この代理人は本気で某医師を負かしてやりたいと思っていると分かりました。乳腺外科医裁判

事件は、病室大部屋入口側のベッドサイドにおいて、片側の乳腺症での全身麻酔の手術後の患者さんに、執刀医師が、もう片側の乳首を舐め、自慰行為もしたという証言が真実か否かで争われたのですが、地裁では全身麻酔から覚めて間もない頃の「せん妄」と判断し、医師無罪としました。
患者さんはグラビアモデル等をしているそうなので夢を現実と思い込んだのでしょうが、江川紹子さんが判決前から解説していた内容に沿った判決となりました。

判決直後に代理人は「判決は、~遺憾に思う。この事件で無罪になるなら、性犯罪は立件できない」との報道を読んだ際は、定型文の読み上げかとも思ったのですが、今回は控訴で気勢を上げていますから、『本気か。』と呆れます。

記事を読んで「ガーゼから糸を計4本抜き出して」アミラーゼの検出とありますから、なるほど術後説明で粒状に唾液が飛べば、胸を拭いたガーゼの糸の中には、高濃度に唾液を含んだものは出来ましょうから、せん妄の証拠にされたのですね(検察側の測定値が何度も鉛筆で書き直されているのも不信なことですが)。

私も開業してから、術中に鎮静剤を使った男性患者さんから「自分が手術を受けている際に、木村先生は、床に寝ていたでしょう。自分は覚えていますから。」と言われたことがあります。床に寝るなんて有り得ないですし、患者さんは鼻の手術で上を向いていますから床など見えませんのに。この人は他にもおかしな事を結構言ってきたのですが、こういうのを思い出せば、『鎮静剤は使いたくないなあ。』と、ニュース記事も併せて思うものです。