ananの広告の分析(患者さんは情報を欲しがっている)

  昨日書きましたように、小さな広告枠では2頁見開きとの差は想像以上と考えていますが、当時、ananに載せていた大手美容外科クリニックの多くは2頁見開きのイメージインパクトの強さだけでなく、細かい字で秀逸な呼び込み文句を連呼していました。
小さな広告枠では説明文でさえまともに書けません。 2頁見開きのクリニックの記述は当時を思い出しても、脂肪吸引を『たった1日でできる究極の痩身法』。また、『ミニマムオペレーション→マキシマムチェインジ!』(最小ダメージで最上の変身)、『当院の長年の研究によって完成したリバースカプレット法』等々あり、私はananを度々読んでは巧みなキャッチコピーには感心していました。またカウンセリングの際、患者さんに「何故、ここに来院されたのですか?」と時々尋ねていましたが、ananの些細な記述を上げていたケースは多く、クリニック選びはイメージやキャッチコピーだけでなく、情報量の多さも大変重要と分析していました。
 美容外科は美容であっても医療機関であり、ブティックやレストランとは違うからイメージより患者さんは医療としての情報を知りたがっている。そこで良い美容外科、良い医師を探そうと懸命なのです。
 後に私は運よく開業するチャンスを得て経営的に離陸できた後、インターネット広告を主体にやって行ったのですが、それでも紙媒体ではありますが勤務医の時のananでの患者さんの来院の動向から、広告代理店の人と相談して情報量の多いHP群を作ってきました。htmlの記述など専門的な事は業者さんに任せるにしても、HPの文章やイラストはコツコツと私自身で創り上げてきたもので、これは漫画制作と似たものを感じます。元々美容外科自体が芸術活動ですから、趣味と仕事が一致している訳でそういう状況にいられる自分を幸せと思います。