日本美容外科学会次期会長(大竹尚之先生)に御期待

 新富先生は合併の役は降りられた、高須先生も同様との御発言、波利井先生は「若返って~60代前半か50代の先生方が話し合って暫定期間を設けてどうするか、お話合いになって下さい。」でしたから、この私(木村:52歳)も理事とかメンバーに入れて頂きたくあります。
塩谷先生が「パンドラの箱を開けてしまった訳で、この先は閉じる事は出来ない。」と述べられた後「大慈弥先生が去年このセッションを始められ、佐藤先生が引き継いで下さって、来年は大竹先生です。ですからその1年間に、今日の色々な御議論を踏まえた上で、この学会として、また形成外科学会として、全部含めまして御議論頂いて来年大竹先生の学会の時にはある程度の方向性を出せるようにして頂きたいです。」と締め括られました。
さて、私は大竹先生の鼻の組織移植&再建手術で感動した事があります。平成18年の初め当院に19歳の女の子が新規開業医から肋軟骨を鼻先~鼻柱に移植され鼻柱部分が全部壊死して治して欲しいと来院されました。実はこの子は私が鼻プロテーゼ、二重小切開、頬脂肪吸引をしてかなり可愛くなった子だっただけに驚愕しました。あまりに壊死部分が大きいので綺麗に治すのは非常に困難と診て、この子の未来を悲観もしましたが、聖路加国際病院へすがる思いで御紹介したのでした。すると大竹先生は鼻柱の再建に合わせて耳介からの大きめのComposite Graftを行い、これがキチンと生着し2次修正を経て鼻孔の形状まで完璧に整容的に満足できる結果に仕上げられました。これを見て私は大竹先生を美容外科を理解している真の形成外科医と仰ぎ見るようになりました。
さて大竹先生の2つの美容外科学会へのお考えは存じませんが、私とは平成5年に茅ヶ崎徳洲会で北里のrotatorの件で御挨拶してからは、私が形成外科を経ずに美容外科を行っているのを知っておられながら学会等で手術手技的な事で御質問しては丁寧にお教えして下さるので、ガチガチの排他主義の方ではないと思っています。
私は多くの形成外科の先生に教えを受けましたし、上述のように患者さんを救って頂いたこともあり感謝は多大ですから、形成外科学会、JSAPSの美容外科学会の発展を祈りますが、同時にJSASの美容外科学会が医学部卒業時または臨床研修終了時に形成外科以外の科を選び、後で美容外科に目覚めた、又はやる決断をした医師の受け皿になっているのも尊い事と思っています。
ですから両学会を本来の名称、JSAPS:日本美容形成外科学会、JSAS:美容整形学会にして、1つの美容外科学会の枠に入れ、互いの連絡は密にし、両学会の参加は自由にして、行政機関等に対して団結すべき時は団結するような形で独立性は保ったまま纏めるのが現実的と考えています。