形成外科入局後に活路を見い出せるか

私は美容外科を志す研修医などから相談を受ける際、これから大学医局への入局を考える人が真剣に美容外科をやりたいと言ってきた場合は、形成外科の入局を勧めています。ただし形成外科医になるのが重要というのでなく形成外科的手術手技や考え方を習得するのが重要で、それに一番沿うのが形成外科への入局と話しています。
整形外科や耳鼻科の入局でも形成外科的な基本手技、物の見方・考え方は本人の努力次第で習得出来ると思います。
こと整形外科に関しては手の外科というのは極めて形成外科的であり、手の外科が専門の整形外科助教授が形成外科教授になったり、基幹病院の整形外科部長が大学の形成外科助教授、のちに形成外科教授となった例もありますから、整形外科から始めても悪くないという思いは私にはあります。ただやはり整形外科に居ながら形成外科医の気持ちで組織を扱い縫合し創傷治癒を見て行く、本で勉強したり麻酔科をやりながら見学し整形外科手術で形成外科的な事を実践では危うくありますから、本物の形成外科医に頭を下げ下げ教えを乞い続けて行かなければなりません。
さて形成外科的手術手技というのは美容外科の土台であっても、「形成外科医なら美容外科なんか(日頃やってなくても)出来る。」と言うのは、間違いです。何より美容的センスが要求されます。更にもう少し踏み込んで言うと、患者で来た女性と気持ちをシンクロ出来るかが向き不向きの分かれ目と思います。
なお入局後の研修では①症例が多く、②指導医が優れており、③自分の執刀チャンスも多い。これを満たせていないと意味が無いです。例えば「形成外科入局後に大学ではアカデミックな手術も多く、そこそこ忙しかったが自分に執刀のチャンスは無く、出向病院に出たら医長と2人で外来は擦り傷・切り傷・イボ・ホクロ程度の診療がメインで、手術にマトモな再建手術は少なく、入院患者数も10名未満、だから5時半で帰宅。」・・・そんなので良しとせず、もっと活路を見い出さないと行けませんが孤軍奮闘では限界があります。(夏季休暇などに他大かその関連病院に見学に行けると良いのですが、私が昔、福岡に居た時、久留米と長崎では恐らく、創処置にしても随分違うと思い、福岡県内の長大関連病院の部長に電話で見学を申し出ましたら、1 発で断られました。言われたのは「そいうのは御宅の形成外科の教授を通さないとマズイです。」でした。それで「先生、私は整形外科在籍です。整形です。」と言ったら「なんだ、整形ですか。じゃあ良いですよ。勉強したけりゃ、どうぞ。」と言われて行けた事がありますが、やはりジッツ(支配下病院)にヨソ者が偵察に来る様な事は許さない考えはあるでしょう。)