全切開二重 合併症と効果

ご紹介のモニターの人は全切開二重を受けられました。脱脂+皮膚切除も行い、しばらくは腫れが目立っていましたが、下の画像のように術後7カ月過ぎて、クッキリ、パッチリとした眼力のある印象的な目になりました。全切開二重 脱脂 皮膚切除

さて、二重と言えば埋没法が盛んで、恐らく日本中で統計を取ることが出来たとしたら、一番多い美容整形手術は、埋没法の二重のはずです。

しかし埋没法の二重はよく言えば自然ですが、自然過ぎますので、患者さんの好みや職種によっては全切開を求めることも少なくありません。

また西洋人風に広い二重は埋没法では上手く出来ないか、すぐラインが消失することが多いものです。

ですから全切開には根強い需要があります。
しかし大きな問題が2つあります。
1つは腫れが長引くことです。瞼の皮膚は柔らかいから膨張し易いというのもあるのですが、折れ目でくびれてしまうというのも理由です。炎症性の腫れと血液循環障害からの2つが要因で、全切開で目頭から目尻まで全部切るから縦方向の血管が深いところ以外は全部切断されてしまい、そこに新生血管が出来てまたスムーズに上下に血液の環流が再開するのに随分掛かります。細かく言えば3カ月以上掛かる感じです。二重のライン以下の肉がハム状に腫れていても患者さんはお化粧で何とかカバーしますから社会復帰は一応できるのですが、この腫れが一番の問題点です。

もう1つは瞼に傷が残ることです。術後に瞼を閉じれば3カ月は傷が赤くて目立ち、3カ月以降は傷がだんだん肌色化(白っぽく)となるにしても傷として目立たなくなるだけで薄ら痕が残ります。

他に傷が硬い時期に違和感がある、瞼が閉じ難い(本当に普通に閉じようとしただけでは閉じない時期がある)ということもありますが、これは一時的なことですし、それほど患者さんが困ることではありません。