美容外科学会会長の大慈弥裕之先生のこと

昔、池袋に「大慈彌クリニック」という形成外科があり、著作も出ていましたし、苗字が珍しかったので覚えていました。それで平成元年だったと記憶しますが、日本形成外科学会九州地方会に出席した時、福岡大学整形外科内形成外科診療班で講師をされていた大慈弥裕之先生にお会いした際、「あの『●●●を作る医学』の大慈彌クリニックの先生はお父様でしょうか?」と切り出してご挨拶したものでした。
大慈弥先生は外見の通りの温厚な方で私の様な者にも優しく話しかけて下さいましたので、私は「整形外科に入局するにしても福岡大学に入局した方が良かったかもです。久留米は形成と整形に全然交流がないですもの・・・。」等々話させて下さいましたから、大慈弥先生が「(木村)先生は福大の形成外科に来ませんか?今なら月に10万円の給料が出ますよ。」と言われました。久留米大学病院に出向先から戻れば無給医局員でしたから「10万円」と聞けば「おっ!」と思いましたし、この先生がトップなら着いて行けそうだ・・・。」などと又々形成外科転科に心が躍りました。
後年、美容外科学会でお会いした際、教授となられた大慈弥先生が「(木村)先生のように形成外科に行きたかったけど、結局キッカケが得れずに美容外科をやっている先生は十仁系には結構いるんでしょうかね?」等とお尋ねされましたので、「たぶん、それなりにいるんだと思います。」と答えました。
今回の学会の特別企画に「二つの美容外科学会」と題したシンポジウムがあり、医療ジャーナリストも呼び多面的な見地から討論予定とありますが、叶うものなら私もシンポジストに混ぜて欲しいです。