形成外科をやっていないと美容外科ができないのか?

  当時私は麻酔を掛けながら形成を中心に外科手術のメモばかり取っていましたが、この中の形成外科のメモで後々、今の美容外科で直接役に立ったのは、小耳症用に肋軟骨を胸から取りだす手技を書いたもの位です。後年、上白根病院に行かれた荻野洋一先生の同様の手術の助手についた時のメモもあり、これらが今の私の肋軟骨の採取に役立ち、鼻中隔延長や隆鼻の材料になっていますが、肋軟骨を採取するのは鎖骨骨折で鎖骨を露出させるのとそう変りない大した事でもなく、徳永美容形成外科に通えば形成外科への転科の話が時々出る度に悩んでいました。
 解剖とか血行とか、具体的には顔面神経を腫瘍があるので切らざる得なかったが腱移植で静的再建をしたとかは間接的には、将来美容外科をやる時、幾らでも役に立つことはあるのですが、私の当時の美容外科の信条として埋没法の手術しか出来ない医師であっても日本一埋没法が上手く千人が千人満足する結果をだせるなら凄い事!という思いがありました(続く)。