鼻翼縮小・鼻先と鼻柱への軟骨移植・人中短縮・口角挙上

丁度1年前に(昨年1月)に行ったモニター様のご紹介です。向かって右が最終検診の術後8カ月余り経った時の画像です。(画像をクリックすれば拡大します)鼻翼縮小 軟骨移植 人中短縮 口角挙上
・鼻翼はご希望に沿ってシッカリ縮小しました。外側を切れば傷が目立つと騒ぐ人もいますが、中縫いをしっかり行えば3ヶ月過ぎて目立つほどの傷として残らないものです。

・軟骨移植も吸収はそれほどなく結果を出せています。詳述すれば鼻先は耳介軟骨、鼻柱は保存軟骨(豚肋軟骨を化学処理して無害にしたもの)を使っています。
鼻先は柔軟性のある耳介軟骨が移植軟骨として最適と思いますが、吸収が必ずそれなりにあり、事前にどれくらい吸収されるか予測し難いのが悩ましいです。
それで鼻柱を出す場合は、私はこの8年ほど前から保存軟骨を使っているのですが、硬さが増している分、吸収率が耳介軟骨より少ない印象を持っています。尤も他家移植なので後々は吸収を心配するドクターも少なくないと思いますが、私が8年前から鼻中隔延長で使い始めた頃は、下向き矢印鼻が流行っていたので、その希望で受けた人が、4年経って「あれは古い鼻、今になったら、女の子は鼻先はツンと上向きくらいの方が可愛いと思うように気が変わったので修正して下さい。」と、また大きく開けて鼻中隔延長の再手術をしたことがありますが、この保存軟骨は見た目に殆ど吸収がなく強度も保っており、自家肋軟骨と遜色ないように、この人の場合は思いました(ただ100人、200人と統計を取らなければ本当の見解として述べられないと、私も思います)。

・人中短縮で気をつけているのは上下の真皮対真皮の縫合で済ますのでなく、上顎には前鼻棘という硬い軟骨があり、それと下方の真皮・口輪筋への縫合を必ず行うことです。これにより傷が下方にずれることなく、創縁の緊張が低下し、「人中短縮は傷が汚い」というデメリットをある程度は減らせます。

・口角挙上は「Λ型」斜めにした様な形で皮膚の切縫が私が採用して来た方法です。口角付近の横切開だけでは口角を綺麗に引き上げるのは出来ないはずです。
口唇は動きが大きいので、どうしても創が落ち着くのが遅く、傷も汚くなり易いです。それを出来るだけ軽減するために7-0透明ナイロンで十分な真皮縫合を行っています。これはどの医師も同様と思います。