小切開二重(部分切開)

本日ご紹介のモニターさんは小切開二重、術後3カ月後の人です。

小切開二重小切開二重は「部分切開」とも言いますが、全く同じ意味と思って下さい。
術式は医師によって割と違うのですが、黒目の上を1cmほど一カ所切開して、そこに二重の癒着を作る術式が一番多く行われているようです。

しかし私は、上記の術式は良くないと思っています。
随分以前ですが、平成元年の途中から2年8カ月ほど指導をして頂いていた福岡の徳永美容形成外科の院長先生との会話は下記の感じでした。
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徳永:若い人には出来るだけ埋没法を勧めるけど、2回やってもラインが取れてしまったら、例え20歳の人でも全切開をせざるを得ない。
木村:あの~、小切開という術式がありますが、埋没法で駄目な人は、それでは?
徳永:いや、小切開は切開した部分にだけ癒着を作るから、よく見れば二重の折れ目の深さが不均一だからね。勧められない。
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・・・徳永先生は実際、全切開二重が上手かったですし、その気の使いようは模範になりました。具体的には手術の際に、一般と同じく患者さんの頭側に座っては、まず患者さんの右瞼から手術されていましたが、#15番のメス刃で目頭から目尻の方へメスを走らせて切開されていました。右利きの先生ですから右手を引いて切る感じです。ところが左瞼を行う際は、目頭から目尻に向かって切る際メス刃を立て気味に「押し切り」で切っていました。
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木村:引いて切る方が自然な手の動かし方ですから、左瞼は目尻から切り始めて右手を引きながら切って行くのは駄目でしょうか?
徳永:切ってしまえば同じとは行かない。右瞼は目頭から目尻方向に切ったら、左瞼も同じ方向に切って行かないと微妙に雰囲気が違う仕上がりになる。
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このようなことを言われていましたが、私が通ってたころは開業10年に達していましたから、「押し切り」でも、引いて切る感じのメス刃の動きを見せられたものです。

先の話に戻りますが私は、やはり埋没法の次の段階に小切開(部分切開)を考えたい気持ちを持ち続けていました。従来からある黒目の上を1cmほど一カ所でない方法で。
それが実現できたのは10年後、奉職していたコムロ勤務の際でした。術式の詳しいのは→こちら