若手医師の美容外科転科の相談(眼科→美容外科)

 昨日若手眼科医が美容外科の転科を考えているというので、来院され相談に乗りました。聞けば私の本のあとがきに感動したから来ましたといわれました。さて、「動機は?」と聞けば「母が美容皮膚科医をやっていたので以前から美容は身近に感じていました。」と言います。私(木村)に相談に来る前に母と一緒にやっていた美容外科医にも相談に行ったとも言うので、私は彼は本気なんだろうと思い、「4年間形成に行きますか?」と問いかけましたが、返事は芳しくありませんでした。
 彼は私立文系の偏差値最高の大学・学部を1年も遅れずに卒業して大手銀行に勤めるエリートコースを歩んでいましたが、途中で医学部に行きたくなり、新設私立医大に入り直した経歴でした。彼は「父の企業家としてのDNAが僕を最初は文系に向かわせ、途中から母の医師としてのDNAが医学部に向かわせたのです。」等と言いました。しかしTVドラマならともかく私にはよく分らない発言でした。
 そして彼はいつか海外に行って、その国の発展に寄与する仕事に就くことも考えているし、医療は今後予防医学に重点をおくべきと、その活動をもう行っており、3月は新宿区から許可を取りAlta横の路上を借り切り予防医療のイベントを開きます。などと言っていました。
 私はそれを聞いて、先生は医療を事業として取り組むのと、患者への診療行為として取り組むのの、どちらに軸足を置きたいんですか?と聞けば、事業としての方だと思います。と答えました。
 私は「それなら形成外科などテクニックを磨く修練の時期は割愛し、大手美容外科にいきなり飛び込み2年居て、いつかは眼科・美容外科で新たな医療事業を始める方が良いんじゃないですか?自分は統括する立場で腕の良い医者を雇うような形で。」などと言いました。
 ・・・たぶん彼はいつかそうなる予感を持ちました。私とは全く異なるタイプの、新しい医療ビジネスを構築する企業家の若き日に遭遇した気がしました。
 

シリコンが嫌なら肋軟骨、隆鼻材料に耳介軟骨はダメ

隆鼻用に肋軟骨を加工写真は胸から採取した肋軟骨を I 型の隆鼻材料に加工中のものです。鼻のプロテーゼの代わりに肋軟骨を使うのは胸に傷は残るものの異物は絶対イヤ!と言う人には、適応としています。
しかし鼻のプロテーゼの代わりに耳介軟骨で代用はやはり無理です。耳介軟骨は薄いので幾つもの切片を糸で繋ぎ合わせるのですが、術後に腫れが引けば切片の継ぎ目や小さな段差が皮膚表面から分るからです。

鼻の整形と言えば隆鼻、隆鼻と言えばシリコン

鼻のシリコンプロテーゼ  今まで鼻尖・小鼻縮小を書いてきましたが、鼻の美容整形で全国的に一番多いのは隆鼻術で、さらに使用材料と言えばシリコン単独が一番多いでしょう。何故これが多くなるかと言えば、隆鼻で鼻が高くなれば団子鼻も尖って見える、鼻スジができる事で小鼻の張り出しが目立たなく見える(目の錯覚で丁度太っている人が縦じまの服を着れば痩せて見えるのと同じです)と一石三鳥の効果が期待できるからです。

変形鼻の治療(主に鼻翼)

100103当院HPで鼻尖縮小後に自宅で使うギブスで締めすぎたら逆効果になった人の画像を載せています(頁の下の方)が、カウンセリングの際に、この人はこの後どうなったんですか?と聞かれたことがあります。もちろん修正手術をしています。皮下瘢痕除去+耳介軟骨・耳介皮膚軟骨移植とやりましたが、画像のように鼻尖の団子や小鼻の膨らみを治し、鼻孔縁の挙上を引き降ろすというのは結構難儀なことでした。
モニターになって頂いてますので出しましたが、後日画像の選別をして多方向から、また似たアングルから見易い症例写真として出します。
今回出しましたの意義は、このような修正手術はかなり難しいということです。鼻の手術は高く、太く、大きくというのは簡単ですが、皮膚を切り取らずにスッキリ小さめに、ついでに下げる等というのは患者さんが思う以上に困難なものです。

鼻翼縮小で小さくなった鼻の穴を大きくするレティナ

PC102787レティナ (1)先日、他院で鼻翼縮小を受けて、鼻の穴が小さくなった、小鼻の丸みがなくなったから、ヤスミクリニックで使っている「レティナ」を処方して下さい。という患者さんが来られました。私は「手術した病院でやってもらうのがスジですが。」と言いますと、患者さんは「レティナのことを聞きましたが、そういうものは使ってないし、知らないような回答だった」と言います。(鼻翼縮小講座「医学」
 結局処方しましたが、これは他院通院中の患者様に横からチョッカイを出すようなもので、医療者としてやって良かったか悩みました。そしてその患者さんが先日また来られた時、手術の担当医に「レティナの事を話したら担当医が困惑したような話をしました」と聞きますと、ますます悩みました。
 患者さんの希望や意思を尊重するにしても、こちらでは適合しそうなサイズのレティナの番号だけ伝えるか1個だけ購入して頂き、手術した担当医用に簡単な診療情報提供書を持たせる位が適切だったと反省しました。

鼻の穴を見えなくする鼻孔縁延長(耳の皮膚軟骨移植)

鼻孔縁延長術前鼻の穴が見えるので隠したい、つまり鼻の穴の縁を下げたいというご希望での手術は、鼻孔縁延長と言います。
これは鼻孔の内側を切開、切離し縁を下げ、その内側の離開したところに耳の皮膚軟骨同時移植(Composite Graft)を行うというものです。
症例の人は生まれつき左の小鼻の縁が上に吊れたようになっていたそうで、これを下げて欲しいとのご希望で来院されました。≫詳しくは鼻の整形講座(症例の2頁)へ
美容外科の医師の多くは、このような症例の治療は気が重くなるものです。移植組織が壊死を起こす事だってありますし、壊死まで行かなくても萎縮して思った程の効果が得られない事もある、萎縮がそれほど起きなくても元々この1つの手術で左右差が完結するわけでないので患者さんの100%の満足は得られないだろう等と思ったりするからです。
それに比べ薄めの鼻のプロテーゼの手術は「大丈夫、任せて下さい。」と予告ホームランみたいな会話もあり得ます。

鼻翼縮小の傷跡

小鼻縮小の傷痕 鼻翼縮小で効果を上げようとすれば、小鼻の外側を切らざるを得ません。
しかしこの傷がどれくらい目立つものか気になるものと思います。
写真は術後2カ月経ったものです。よく見れば分かりますが、軽くお化粧をすれば社会復帰には全く問題ないと思います。
なおこの症例は、術前術後の変化も含め、鼻翼縮小講座に上げてみました。
鼻翼縮小では、外側を切開するか否かが美容外科医師にとって悩みとして生じるものですが、私も平成10年までは色々悩んでおりました。
しかし昔から言われているように本当に形を良くしようとすれば外側を切らざるを得ないと、11年以降は悟りを開いております。
では、外側を切る以上は何を気をつけるかと言えば、「中縫いだけで、ほぼ傷をピタッと合わせる」ということです。
フラットな面の傷の縫合でも同じですが、皮下縫合・真皮縫合で表面の抜糸後の外力からの傷の瘢痕が間延びしていくのを防ぐのです。

鼻翼縮小外側切開はどこまで切り上げるか?

これは各先生方で意見が異なります。小鼻の付け根の上(目の方)まで切る先生も入れば、外側はほんの少ししか傷を伸ばさない先生もいます。個人的見解ですが、外側切開で綺麗に鼻翼幅を狭くする際は正面から見て幅が一番ある部位を越えるまで切れば良いと考えています。それ以上に上まで切っても仕上がりに差がほとんどないように見受けられます。

鼻翼縮小は中縫い、上と下の傷の長さが違うのを上手く合わせる。

 縫合において、鼻のプロテーゼは外から傷を縫うだけ、鼻尖縮小は左右の鼻翼軟骨内側脚を縫うだけですが、鼻翼縮小は中縫いに多くの時間を掛けます。
 端的に言えば「鼻翼縮小はデザインと中縫いで決まる」のです。鼻翼片を切除し、合わせるべき傷の上と下を見ると上の方が傷の長さ・面積ともに下より小さく、これを歪みが見た目に出ないように合わせるのが美容外科に携わる医師のセンスというものかと思います。
 この中縫いで傷口をピタッと合わせ、一見もう外縫いしなくても良いんじゃないかと見えるまでにした上で、やはり外縫いを細い糸で丁寧に行うのです。中縫いでピタッと合ったなら、表層はテープでもと素人は思うでしょうが、平面でもない限りテープは推奨されず、やはり通糸することで皮膚表層の固定がキチンと出来るものです。
 中縫いがキチンと行ってあると後々傷が消えたように綺麗に落ちつくものです。それは切り傷の縫合と同じ事です。

ループ法・ラウンド法・サークル法・フラップ法

zusetu16ループ法・ラウンド法・サークル法とは、鼻翼基部を糸で正中に寄せるものですが、寄せすぎると図のようにおかしな形状になります。またいずれ糸が組織を切ってほとんど効果がなくなります。したがって糸で寄せるのは程々とし図のような鼻の孔の中だけでなく、鼻の孔の外も切って永続的効果が出せるようにすべきです。つまりループ法・ラウンド法・サークル法での糸で結ぶ作業は補助的な役割に留まるのです。
同様にフラップ法もフラップ(皮下組織弁=ひも状の肉)が後で伸びて、その役割は補助的ですから、鼻の孔の外を切除縫合していることに効果と持続性がでると言えます。

鼻翼縮小で鼻の穴が見え難くなる

鼻孔底切除も行えば鼻穴が小さくなるので鼻の穴が見え難くなる当然の事に加え、外側~鼻孔底を切除した場合、鼻翼基部挙上術を行ったような効果も得られる人は多いです。小鼻の張り出しが強いケースがそうです。この一番上の画像などよく分ると思います。鼻柱の高さより鼻翼基部が下がっていたのが、若干上がっています。
ですから私は鼻の穴を隠したい希望の人が鼻中隔延長または鼻孔縁内側への皮膚軟骨同時移植(Composite Graft)希望されてきても鼻翼縮小術を勧めることはあります。

鼻翼縮小に迷ったら鼻スジを通す。

先日、鼻翼縮小を希望された人が来られましたが、見れば鼻スジがないので、今回は鼻翼縮小はやらずプロテーゼを通すのを勧めて手術しましたところ、抜糸の日に満足されていました。その時、小鼻をやるかどうかは、またよく考えて下さい。とも話しました。
これは何もプロテーゼを入れた鼻スジに小鼻の皮膚が引っ張られて小鼻の膨らみが変わったわけではないですが、ちょうど縦縞の服を来たら細く見えるのと同じ目の錯覚と思います。
美容外科的な発想ですが、手術は患者さんが希望したものをそのままやるのでなく、もっと別なもの、できれば外に傷が付かなくて、術後に気に入らなければ修正または元に戻すことが可能な手術を考える。というのが良いと思います。

美容外科を目指す医学生(女性)からの相談

 私がブログにこんな事を書いたので、先日進路に迷っている医学部生が来院し相談に乗りました。彼女の悩みは「形成の入局を考えて医局の意向を聞いたら、卒後7年間は妊娠するな!と言われました。7年は長いです。」・・・医局長って、そこまで明言するんですか!と私は呆れました。それで警察病院で10年形成をやって今、大手美容外科本院の院長をしている某先生の言葉を拝借して「美容外科の手術で形成やってて役に立ったなという手術は100に1つもないよ。」と言い、次は私の言葉として「大学の形成の教授かそれに近い先生が学生に、美容外科をやるんなら形成外科をやってないとモノにならないって言うんだろうけど、それは言い過ぎ!結局は目の前の女性を綺麗にしてあげたいという気持ちの強さの有無、あとは経験とセンス。外科系の基礎はあった方が良いが、それなら私が進路指導を受けたようにハンド・マイクロ志向でやっていれば手術・外傷処置の件数が莫大な整形外科に属するのも一つの道と思う。でも放射線科半年の経歴の後、大手美容外科就職の先生で飛びぬけて上手い先生もいるから、やはり心掛けが一番大事。」と話しました。
 じゃあ具体的に彼女にどう薦めたかと言うと形成の入局です。続けてこう話しました。「私が卒業する頃の昭和60年代は大学の形成外科の多くが美容を毛嫌いしていたから、形成外科学会会長に選出されるには美容外科学会に入会していないことが問われる状況だった。しかし平成の今なら多くの形成外科の医局は美容外科を志しますと言っても理解してくれようから、貴女には形成外科の入局を薦めます。但し初期研修では出来るだけ長く麻酔科研修を受ける事。美容外科クリニック側では麻酔のキャリアを意外なほどに必要とします。」こんな風に話しました。
 この人は私のこんな記述も読んでくれていて、「御母さんが子育てを手伝ってくれるなら、キャリアを曲がりなりにも継続して行けようから、形成入局で良いです。しかし美容外科志向だけど、妊娠出産育児で何年かリタイアが前提なら、麻酔科入局で標榜医は取ってリタイア、後年の復帰は美容外科クリニックに麻酔科標榜医(兼)美容外科見習で勤め、埋没法とプロテーゼ物が主体の技術には限界のある美容整形医として生きる道はあります。でも私はそれも良いと思います。技術レベルの高い手術より、定型的で簡単な手術の方が患者さんを幸せにすることが多いからです。そして『自分は外科のキャリアがないから、難しいのは他医に紹介だけど、よくある手術では1流を目指します』と精進すれば、本当にモノにできます。手術項目がやや制限されても、患者さんを綺麗にして上げたいという熱意は遂げられます。」こんな話をしました。

小泉進次郎がカッコイイのは鼻高と鋭い視線か

小泉進次郎衆議院総選挙の前後で気づきましたが、小泉進次郎ってカッコいいのでは?と思いました。日焼けした精悍な顔立ちに加え、奥二重の鋭い視線と通った鼻筋がそう思わせるのです。

女の整形と男の整形をゴッチャにしてはいけないもので、鼻で言えば私は開業前、開業後とも他院で短めのL型プロテーゼを入れられアップノーズの可愛い鼻に、小鼻縮小でオジサンなのにオバサンのようになった男性を見てきました。そうではなくて男の鼻は自己主張:鼻筋が通って強靭な印象、小鼻が張っていてもOKというものだと思います。以前のブログで浜崎あゆみとヨン様を挙げて述べたのも参照して下さい。

なお、進次郎は今回は父、小泉純一郎がいたから当選したようなものですが、今後の未来は本人次第でしょう。美容外科も同じで世襲でもパッとせずやめた人もいます。進次郎が携帯サイトで書いた「意志のあるところに道はある」の通りでしょう。

鼻翼基部の狭小化は鼻孔底切除の併用が1番効果的

kobana_resection本日もカウンセリングで話したことですが、鼻翼縮小で小鼻の膨らみを減らすだけでなく、付け根(基部)の幅のは糸で寄せたり(ループ・サークル)、肉軟部をひも状にして交差させても効果は一時的か極めて小さいものです。
「鈴木えみのように小鼻が小さくて細い鼻になりたいです。」と言われれば鼻孔底切除をすべきです
それは形も良いものです。

鼻翼縮小内側法と言いつつ鼻孔底切除するのは詐欺的

当院の鼻翼(小鼻)縮小専門サイトの中で述べましたが、鼻翼縮小内側法と言いつつ鼻孔底切除するのは詐欺的な気がします。内側法とは鼻の中だけの切開で行うようにイメージするからです。

鼻翼縮小は4㎜切っても効果は1㎜程度。それは残りが伸びるから。

私が日本美容外科学会で平成18年に発表したことですが、鼻翼(小鼻)縮小の切除量と効果には一考を要します。 それは専門サイトで、鼻翼の膨らみの外側切除は切った組織を合わせる時の軟部の伸びの計算が大事。  と書きました通りです。 つまり2mm位の効果を出そうとして2mm切除しても、残った組織が伸びてほとんど変わらないのです。

鼻尖縮小オープン法の傷は時に汚い

鼻孔内切開に連続して鼻柱(鼻橋部)の横切開を行い、鼻の皮膚をめくって中を直視可に手術する術式を「Open Rynoplasty」と言い、略してオープン法などと呼びますが、これで切られた鼻柱の横切開の傷は本来かなり目立たなくなるものですが、鼻尖縮小術においては汚く治っている例があります。
実は私は平成7年~鼻尖縮小の手術をやり始めた際は、平成元年~3年にかけて指導を受けた徳永先生の真似をする形で全例オープン法でやっていました。しかししっかり鼻尖を細くした症例に限ってオープン法の傷が芳しくないものがありました。これは前回書きました血流障害がオープン法初回手術でも生じたものと判断しています。また私も今となっては長年美容外科をやってきたわけですから、他院の症例でオープン法後に鼻柱の切開より上が壊死寸前で萎縮し段差を呈したものや、どうも壊死したらしく瘢痕治癒したものなども見ております。

鼻尖縮小オープン法後の再手術で皮膚壊死

私が嘗て勤務医をしていた頃、そこのクリニックの腕の良い先生が他院で2回鼻尖縮小(オープン法)を受けた人の鼻尖縮小再手術をやったら、オープン法の傷より上の鼻柱~鼻先にかけて皮膚壊死が起きました。その先生は日頃ヘマしないし、この手術はクロース法で行われたのですが、私が専門サイトで●鼻尖形成は、オープン法かクローズ法かで書きましたように、以前のオープン法で鼻柱の縦方向の血流が阻害されていたのだと思います。再手術をクローズ法でしっかりやろうとした時、随分以前であってもオープン法での既往があれば危ないと思っています。

鼻尖縮小+隆鼻は、Ⅰ型プロテか?

実は私は、鼻尖縮小+隆鼻は、使用するプロテーゼはⅠ型を基本にしています。
そして患者さんがもっと鼻先をもっと高くしたい。とかモデルの山田優のように鼻柱を出したい。となった時、以前は耳介軟骨を取って鼻尖や鼻柱に移植を行ってきた事はありました。しかし現在はL 型プロテを使って、そのLの角になるところを鼻の軟骨および軟部組織を重ねたものに置き換えていればそれで良いかと思います。
L型の角が厚いままに単純に皮下にプロテーゼを入れれば、皮膚が突き上げられて負担が大きくいつかは皮膚が破れる事態もあり得ますが、上記のようにプロテーゼと皮膚の間に移植組織が挟まっていれば後々にも問題は起き難いものです。

鼻尖縮小の手術範囲拡大とは何か。

鼻尖縮小で手術範囲拡大して小鼻も鼻先の上(頭側の方)もスッキリさせる手術をやることは度々あります。実は今もやりました。
鼻先が太い人は小鼻も張っていて、鼻先の上も太いことは多いものです。そういう人の場合、本当に鼻尖だけが細くなってしまうとバランスがおかしくなります。だから鼻尖縮小の手技を周辺まで行いバランスを取るのを行うのです。小鼻においては皮下脂肪を、鼻先より上は皮下脂肪と軟骨(外側鼻軟骨)を程々削ぐことで結果が得られます。

鼻尖縮小時に耳介軟骨を移植で大丈夫?

鼻尖縮小の手術の際、耳介軟骨を3~4枚重ねて鼻先に移植するというのは、よく聞きますが、来院される患者さんから「それを受けたんですが、鼻先は尖りったものの、鼻が大きくなりました。」という話をしばしば聞きます。鼻の鼻翼軟骨内側脚を正中縫合しても、皮下組織除去や鼻翼軟骨の部分切除がされてないままに、耳介軟骨を移植されたとしたら、単純にプラスされたのですから大きくなって当然です。
ですから移植組織は鼻尖部を大きくしている軟骨を削ったものを使うのに限るとすれば、他所から軟骨を足すわけでないですから術後に大きくなることはありません。むしろ移植材料の量を確保するため医師は懸命に鼻尖周囲の軟骨を削ることになり、術後に細い鼻尖となるのが期待されます。鼻尖周辺の軟骨、それを移植するのでは鼻先を術前よりハッキリは下げられないだろう。との意見は出てくるでしょうが、魔女鼻のように下げるのでなければ、つまり術前と同じくらいか、ちょっとだけ下げるのならば鼻の軟骨で十分と言えます。

鼻尖への移植軟骨に変形はまずない。

鼻尖縮小時または鼻尖にただ軟骨を乗せるに当たっては、「変形」はないと思って下さい。メールなどでもよく聞かれるのですが、鼻尖への移植軟骨は移植片自体を糸で縫合して小さな塊にして鼻尖部に縫合固定するだけなので、その塊が曲がったりしないものです。軟骨移植で曲がる、変形するというリスクがあるのは、棒状、板状の軟骨を移植する場合です。

鼻尖縮小は軟骨移植をした方が満足度が高い。

鼻尖縮小の手術では鼻翼軟骨内側脚の正中移動のための縫合で、鼻先が上がってしまいますから、鼻先を下に向けるため軟骨を移植することは多いのですが、同時に鼻尖を細くする効果も出ます。それは鼻先が下に伸びれば細くなるというものです。
鼻尖縮小は、言葉のイメージとして鼻の頭が小さくなる印象ですが、前述のように皮膚が切り取れないから、小さくなるのは僅かで、皮膚の広さはほぼそのままに形を変えて細くなる⇒鼻尖狭細または鼻尖幅狭(正面視のみ)というような勝手な造語の方が実情を表しています。

鼻尖縮小の後戻りは軟骨縫合の糸の弛みではない

 患者さんからのメールなど読みますと、鼻尖縮小が後戻りするのは軟骨縫合の糸が切れたり弛んだりしたからと思っている人がかなりいるようです。しかしそうではなくて、前に夏ミカンの写真を挙げましたが、ギブス固定で無理やり三角にさせられた夏ミカンが徐々に丸に戻ろうとして後戻りが生じるのです。
 ですから鼻の皮膚の厚くて硬い人、概して男性は後戻りし易いと言えます。

鼻尖縮小は、やり過ぎると歪む

zusetu2zusetu3 左端図のように鼻翼軟骨内側脚の正中移動のやり過ぎると鼻先が上がってしまいます。そのため上がり過ぎた部分の鼻翼軟骨は部分切除するのですが、あまりに正中移動が過ぎると削りきれません。また次の図のように鼻先に軟骨を移植することが多いのですが、大き過ぎると術前より鼻先が下がり過ぎます。鼻先の上がり過ぎた部分が削りきれずに軟骨移植で鼻先を下げるとオウム鼻というか魔女鼻というか不快な横顔になります。また鼻尖は正面から見て細くする手術なので、ギブスで左右から圧迫するのですが、鼻を横からつまんだ形が横から見て綺麗でないように、やり過ぎは禁物です。しかしではソフトに圧迫などと言ったら何も変わらなかったとなりがちでもあるのが鼻尖形成のサジ加減の難しいところです。

鼻尖で「激変」「まるで別人」とは他医は何をやったのか?

 先ほどメールをやっと書いて送信しましたら、Mail Delivery Subsystemで戻ってきました。患者さんが入力する際、お問い合わせ欄のアドレスが違っていたのですね。やれやれです。
 さてメールのご質問の概略は『他院で鼻尖縮小術と軟骨移植したがOP後、激変しまるで別人=鼻先は尖りすぎ、下に下げ過ぎ、長すぎ。横から見ても明らかに形がおかしく、鳥のくちばしのように長く垂れ下がった。・・・どうすれば?」というものです。
 これは軟骨縫合で寄せ過ぎ(鼻翼軟骨内側脚の正中移動のやり過ぎ)、ギブスの圧迫の強過ぎ、軟骨移植の大き過ぎが原因と思います。詳細は後日書きます。

鼻尖縮小後に鼻の皮脂を押し出した人は結果が悪い

 前回、自宅で使うギブスで過度の圧迫を続けた人は結果が悪い(悪すぎる)と書きましたが、鼻の皮脂を押し出した人も結果が悪いとの印象を持っています。
 術直後に付けたギブスを1週間近く経って外した際は、鼻の毛穴に皮脂が溜まって見た目に汚いものですが、これを押し出した人で術後19日も経っているのに力が強過ぎたらしく、皮下出血を起こし鼻がボールのように腫れた人がいました。
 そこまでなくても検診でギブスを外し抜糸した日に、クリニックの洗面所に1時間近く籠っていたと思ったら、ひたすら皮脂を出していたという人もいましたが、あまり細くならなかったものです。皮脂はマイクロ摂子で皮脂の先だけ掴めて、それがそっと抜ける位なら実害はないでしょうが、回りを押して押し出すのは、ギブスで過大な圧を掛けるのと同じく皮下が微小に剥がれたり出血したりで、はっきりマイナスと考えています。

鼻尖縮小後の自己装着ギブスはリスクあり(危険)

 鼻尖縮小は学会でも術式が詳細には定まってないものですし、術後のケアも医師によって対応がかなり違います。その最たるものは自宅で自分で装着するギブス(またはテープ)に関してです。
 私は10年前あたりは、担当医の目の届かないところで患者さんにとって初めて事をお願いするのは乗り気でありませんでしたから、術後は患者さん自らが装着するようなギブスまたはテープは敢えて指導しませんでした。
 しかしインターネットが盛んになってくると患者さんの方から家で使うギブスを渡して下さい。と言われることも度々となり、及び腰ながら処方するようになりました。これで好結果を得たケースももちろんあるわけですが、ここの下の方を見て下さい。・・・意外な結果に愕然とします。

鼻尖縮小は前から見て尖るが横は丸い

 昨日の鼻尖縮小のカウンセリングで、伊東美咲の写真を持ってきた患者さんがいまして、「こういう横から見て尖った鼻に鼻尖縮小でできますか?」と聞かれました。私は「鼻尖縮小単独では絶対無理で、軟骨移植をしない場合は横から見たら丸くなります。」と当院専門サイトの図説の3に書いてあるような説明をしました。
 ですから軟骨を移植して鼻先を前、または斜め下に伸ばすことで尖りを出す他ないのが現実なのです。「鼻尖縮小で削った鼻の軟骨でも、それなりに良いですし、伊東美咲を目指すなら耳介軟骨でしょう。」とお話しました。