口腔外科と形成外科と…

口腔外科と形成外科 一昨日に中学の時の同窓会があり、当時親しかった友人が、大学医学部附属病院の口腔外科講座の主任教授になっていたので、祝辞を述べると伴にあれこれ話をしました。彼は唇列に関心が深く、「外鼻の形態異常も治している。耳から軟骨取ってるんだ。フラップの動かし方は慶応の教授だった中島龍夫先生のペーパー(論文)など参考にしてる。」等言われるので、『口腔外科は口の中だけに捉われないんだ。』と思いました。しかしこれは同時に『攻め込まれてるよ、形成外科!』と私に思わせました。既に口腔外科で頬骨・頬骨弓の骨切りを行う施設など在る事は聞いておりましたが、口唇・人中・外鼻 / 耳まで弄るとなると形成外科医は、うかうか出来ないと思います。手外科学会でも形成外科医の評議員はいますが、学会員の構成を見れば整形外科医のスペシャリストが圧倒している感があります。
外科系医師が形成外科的手技を色々求められるようになっているのは世の流れと思うのですが、これは逆に形成外科医の足元を脅かす訳で、高度なテクニックを持っている形成外科医しか形成再建外科では生き残れない厳しい状況になっていっている筈です。それは手術が好きで才能とセンスのあるから仕事量が多くても苦にならない人が生き残るという事と思います。