脂肪吸引で死亡事故

私は3年近く前に脂肪吸引で検索をしていたら、下記の記事を見つけました(クリックで拡大)。

『う~ん?腸を9か所も刺すか!』
私はこの記事だけしか知らないので、その医師が極めて未熟だったとか、医院の体制とか、その時に外来の患者さんが来ていたか?とか全く知りません。

ともかく信じられない事故です。こんなのは脂肪吸引の合併症として挙げられません。これを合併症に挙げるのなら、胃や食道の手術で「心臓に穴を開ける」のだって合併症挙げなければならないです。
すぐ傍ですから、鋭い器具を心臓の方向に刺せば可能ですが、医師が酒にでも酔って酩酊状態でもない限り、そんな馬鹿な事故は起きないです。

さて腹部の脂肪吸引の吸引管の刺入部とストロークは、図のとおりです(高須克弥先生著 脂肪吸引・注入のコツ メディカルコア社から抜粋)。つまりウエスト前方の左右2カ所から、又は鼠径部の左右2カ所から、又はその両方でのアプローチになります。

日経の記事は、おそらくウエスト前方のアプローチから脂肪吸引の吸引管が、皮膚に平行でなく深い角度を付けて刺し込まれたとか?と思います。
普通は腹筋があるから吸引管が腹筋を貫こうとすれば、ハッキリした障壁があるのを感じるはずですが、記事の70歳女性はご年齢的に腹筋が脆弱になり、医師は腹筋を貫く時の抵抗感を感じなかったのか、医師が感じる考える力を減退された状態(上司か患者から怒鳴られた、死に至る病を持っていた、薬物中毒etc.)だったのか?と思ったりします。

この記事を見つけて、私は長年不思議に思っていた別件の局所麻酔・日帰り脂肪吸引での死亡事故の原因が何だったのか、つまり、あの中部地方の某医師が何をしたのか閃きました。(続く)