美容外科学会でまた切らない下瞼引き上げの発表をしました

医師の学会では原則として「同じ発表はしないように。」ということになっていますが、皆さま少しアレンジして似たような発表をすることは少なくないです。

本日の学会での私の下瞼の術後の下がり過ぎや外反を治す治療法は、座長の先生から頼まれて壇上に上がるシンポジストの1人として発表となりました。それは3年前に発表したこととだいたい同じなので座長の先生にも『また同じような発表して良いんですか?』と念は押しています。
この発表の要点は、皆様、外科医ですから切って剥離して牽引したり、皮膚移植しているところ、私は麻酔をしては『切らずにフックで思いっきり引き上げて糸が完全に露出したまま固定する。』というものです。

これはイリザロフ法(創外固定)による拘縮の矯正(延長と固定の繰り返し)の発想から、もう10年以上前から私は行っているのですが、初めて聞く先生からすれば、発想が素晴らしいとのことです。発表し終わった時に拍手して下さった先生方が10人以上は居た感じです。通常は発表の後での拍手は滅多にないですから、やはり価値がある発表なのだと思いました。私個人は整形外科の骨・関節の矯正治療の応用と思っているのですが。

それにしても現在同名の日本美容外科学会が2つあって、20年くらい前までは互いに、いがみ合っていた傾向でしたが、あの頃の頑固な長老たちが引退して行って近年は、相互交流が盛んになったのは喜ばしい限りです。