創外固定・骨延長学会で脂肪由来幹細胞利用の発表

日本創外固定・骨延長学会 本日は創外固定・骨延長学会があったのですが、学会誌の表紙がモトローラフォンにようなデザインで、こういうのが流行りかと笑えました。
 さて演題ですが、「ラット脂肪由来幹細胞移植による骨延長部骨形成促進法の開発」というのがあり、脂肪由来幹細胞(adipose-derived stem cells)は骨延長部の骨成熟を促進する」との仮説立てて注入した金沢大学整形外科の先生たちがいました。
 結果は有意に組織学的にも軟骨性骨化の促進を認め、骨成熟促進に関与していることが示唆されたとありました。
 この件は大変興味深くあります。実は骨延長部の仮骨部に幹細胞を注入しようという臨床医療は十数年前から行われているのですが、切った骨の上下から骨髄液が来るのだから、もうわざわざ腸骨あたりから骨髄性の幹細胞を移植するまででもないという意見と、いや、やはり意義があるという意見はぶつかっていて統一した見解を観ていません。
 これが骨髄由来でなく脂肪由来なら、また違うのか??と私には思わせたのでした。
 なおこの幹細胞の件ですが、美容外科学会ではキチンとデータも取っておらずに真似事だけで費用を上乗せしている医療機関があるとの批判も多々出ています。