性同一性障害の診察は10歳から、治療開始は中学入学時から。

最近の診療の中で、前から思っていたことを書きたくなったので、勇気を持って書きます。

それは性同一性障害の人の診察開始は10歳から、診断が付けば、ホルモン治療開始は 第二次性徴の初期の段階(中学入学時)からが行うのが望ましいと私は提言したいです。

こんなことを書けば精神的に未熟な時に、取り返しがつかないことをするな!と非難する人が多いでしょう。
しかし私が今まで接してきたMTFの患者さんは皆、子供の頃から女の子に成りたかったと、一貫している人ばかりです。

一時的に髭を生やしてみたとか、男らしいスポーツに打ち込んでみたとか聞いても、それは体に心を合わせようと頑張ってみただけで、結局は自分に正直に、心に体を合わせるべきと悟った等と聞きます。

故・和田耕治先生が古巣の大塚美容形成外科に来られた際に、横で私が聞きいた会話ですが、「性転換には2つの山がある。高校卒業した辺り(気持ちを抑えきれない)。それか30代になってから(もう手術しないと遅すぎる)。」・・・確かにその傾向はあります。

そして18~20歳で手術(SRS)を受けた人はホルモン内服など既に1~2年前から行っているのも普通で、だいたいパス度が高いです。ところが30代になってからの人は男性らしさが染みついてパス度が低いことが多いです

しかし18~20歳でSRSを受けた人も、よく見れば本当の女の子とはやっぱり違うわけで、それで美容整形するために私と出会うのです。

整形にも限界がありますし、伸びすぎた身長や骨盤の形等どうにもなりません。だから私は10歳でカウンセリング開始、診断が付けばMTFは中学では女子として入学、と同時にホルモン治療開始で、ほぼ高いパス度が得られるから将来の苦悩が減らせると思います。なお小学校卒業前に精子を凍結保存しておけば後年、実子も得られる訳です。

タイはレディボーイがとても多く、子供の時からホルモン治療を行っていますから、凄く綺麗な人がいます。画像のNONG POYともなれば、パス度が高過ぎますね。